この句は、ある秋の晩、妻が私の部屋に来てやってきて「とても綺麗な月ですよ」と声をかけてくれた、そんな一瞬の出来事をそのまま詠んだものです。特別な会話があったわけではありません。ただふっと現れて何気ない口調でそう言った。それだけのことです。窓を開けて見上げた月は、本当に澄んでいて静かで綺麗でした。あまりにも見事な月だったので思わず伝えたかったのでしょう。それを伝えに来てくれた妻の優しさが心に残りました。
ようこそ写真俳句の世界へ連載⑭ 妻の来て「とても綺麗な月ですよ」
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