2025年11月18日(火)・19日(水)の2日間にわたり、東京都中央区で開催された第68回結心会定例会は、保険代理店の経営者たちが一堂に会し、業界の未来と新たな事業展開について議論する熱気に満ちた場となった。今回のテーマである「共創~concert~」を象徴するように、保険業界の最新動向からAI活用、そして異業種提携まで、多角的なセッションが展開された。
その中でも、特に参加者の注目を集めたのが、地域創生をテーマにブース出展と特別プレゼンテーションを実施した東京山側DMCである。同社は、保険代理店が地域で長年培ってきた「信頼」を、新たな収益源、そして地域活性化の原動力に変えるという革新的な提案を展開し、大きな反響を呼んだ。

なぜ保険代理店が「地域創生プロデューサー」なのか
2日目(11月19日)の特別プレゼンテーションで、東京山側DMC代表取締役社長の宮入正陽氏は、「地域創生を担うのは保険代理店。『生き残りの唯一解──DMC設立。地域創生を担う人財と商社的事業転換』」と題し、その理由を明確に提示した 。
宮入氏はまず、保険代理店の最大の資産は「信頼」であり、これはお金では買えない価値のあるものだと強調した。そして、この信頼こそが、2030年までに37兆円規模に成長するとされる日本の観光・地域創生市場という巨大なビジネスチャンスを掴むための鍵であると述べた 。
巨大市場に存在する「ミッシングリンク」
国が巨額の補助金を投じ、地域住民も「なんとかしたい」という熱意を持つ中で、地域創生がなかなか軌道に乗らない背景には、国からの資金と住民の熱意をうまく繋げられない「ミッシングリンク(ぽっかり開いた穴)」が存在する 。
再現性のある成功モデルと「二つの強力なエンジン」
宮入氏は、この穴を埋める役割こそ、地域に深く根ざし、誰よりも地域のことを知る保険代理店が担うべきだと断言した。行政主導のDMO(デスティネーションマネジメント組織)とは一線を画し、民間企業のスピード感とトライアンドエラーで地域創生を推進するDMC(デスティネーションマネジメントカンパニー)としてのノウハウを、代理店に提供することが東京山側DMCの提案の核心である 。
代理店の「本業の次を担う柱」
プレゼンでは、地域のお祭りの資金不足と行政の補助金という二つの課題を結びつけ、お祭りを大成功に導いた地域密着型保険代理店経営者「佐藤さん(仮名)」の成功事例が紹介された。佐藤さんは、東京山側DMCが提供する「地域創生プロデューサー資格養成講座」で得た実践的な「武器」を活用し、見事に地域創生プロデューサーとして活躍した 。
この実践的なノウハウ(武器)には、公的な資金獲得のための「勝てる提案書」の書き方、バラバラな地域意見をまとめる交渉術、AIを使った戦略立案、そして長年築いた信頼を収益に変えるノウハウが含まれている 。
同社は、このノウハウを体系化し、以下の「二つの強力なエンジン」によって、全国の代理店で再現性のあるビジネスモデルを展開可能にしている 。
- AI宮入くん:5年間の全活動データを搭載し、24時間相談可能な独自のAI。
- 現場での徹底した伴走支援。

変革期を迎えている保険業界において、「保険の仕事だけではこの流れは止められない」という経営者のフラストレーションに対し、東京山側DMCの提案は大きな共感を集めた。それは、地域創生事業を「本業の次を担う柱」に見出すという明確な道筋を示したからだ 。
この地域創生プロデューサー資格養成講座は、既に3ヶ月で70名以上の受講生を集め、全国規模の民間団体との連携も進めているという 。

長年の信頼を武器に、地域商社として、そして地域の希望をもたらすヒーローとして、37兆円市場で活躍する「次の佐藤さん」が全国に誕生する機運は高まっている。保険代理店が日本を元気にする主役となる時代は、すぐそこに来ている 。
(参考:結心会における多様な展開)
第68回結心会定例会では、開会挨拶(結心会会長 上野直昭氏)から、保険見直し本舗グループの事業展望、保険業界特化型生成AIの導入、伊藤忠オリコ保険サービスとの提携など、地域創生以外の多角的なプログラムも展開された。また、会場には東京山側DMCを含め11社の企業がブースを出展し、LINE活用、キッズマネースクール、IFAなど多様なビジネスアイデアが紹介され、活発な情報交換が行われた。夜の懇親会では、タカラジェンヌによる生歌ステージも披露され、参加者の親睦が深められた 。