日本旅行業協会(JATA)、Meet Hawaiʻi、ハワイ州観光局は12月18。日、ハワイへの団体送客拡大を目的とした「2025 ハワイ団体セールスコンテスト」の表彰式を東京・虎ノ門で開いた。表彰式では、応募した9社129人から、特に優れた成果を上げた27人がハワイ団体エキスパートとして選出するほか、最優秀賞(1位)には、日新航空サービスの春田香央氏を表彰した。団体営業の現場力で送客を回復する。
「戻り切らないハワイ需要を、団体セールスで押し上げる」
開会あいさつでJATAの蝦名邦晴理事長は、「インバウンドは回復している一方、アウトバウンド、とりわけハワイはまだ平均水準に戻っていない」と現状を説明。「OTAでは代替しづらい団体旅行の分野こそ、リアルエージェントの強みが発揮される。今回のコンテストを通じ、団体営業の力でハワイ需要を押し上げたい」と企画の狙いを語った。

Meet Hawaiʻiのアンドリュー・コー アジア・オセアニア地区常務取締役は、「皆さんは単にハワイという目的地を売ったのではなく、温かいおもてなしや自然、文化、到着した瞬間に帰ってきたと感じられる体験を伝えてくれた」と受賞者の取り組みを評価。「このコンテストは、日本とハワイを結ぶ架け橋をより強くし、将来の成長につながる取り組みだ」と述べ、JATAとのパートナーシップ継続に意欲を示した。

ハワイ州観光局の稲田正彦日本支局長は、「団体営業は、より熱心な提案力と説得力が求められる分野」としたうえで、「狙ってハワイを選んでもらう営業を広げたいという思いから、この企画を立ち上げた」と振り返った。ハワイを「日本人海外旅行の一丁目一番地」と位置付け、「このコンテストをきっかけに、大きなムーブメントを作りたい」と語った。

最優秀賞は日新航空サービス、個人の挑戦が成果に
同コンテストは、ハワイへの団体送客拡大を目的に、旅行会社の団体営業担当者を対象として実施された。対象は、契約期間が2025年4月1日~11月30日、かつ出発日が2025年6月1日~2026年12月31日の団体旅行で、受注型企画旅行および手配旅行(教育旅行を除く)が対象となる。最低条件として1泊10部屋以上の利用が必要で、同一オーガナイザーによる複数出発日は合算して1本として扱われる。周遊商品の場合は、ハワイ州での宿泊分のみを評価対象とした。
参加にあたっては、旅行出発前にMeet Hawaiʻi宛てへ、ランドオペレーターとホテル間のコントラクト提示が必須とされ、2025年12月以降出発分についても、受注時点の部屋数を基に同様の提出を求めた。選考では、ハワイ州観光局公式ラーニングサイト「アロハプログラム」におけるハワイスペシャリスト検定(初級以上)の取得を前提条件とし、2025年11月末時点でのルームナイト数×泊数×獲得団体本数をポイント換算。上位30名の「ハワイ団体営業エキスパート」を選出した(1社あたり最大5名まで)。受賞者には、表彰式への招待に加え、ホノルル往復航空券とホテル3泊を含む報奨ファムツアーが提供された。
最優秀賞(1位)には、日新航空サービスの春田香央氏が選ばれた。春田氏は受賞コメントで、「業務渡航が中心の会社で、ハワイの団体セールスをほぼ一人で担当してきた。正直、上位に入れるとは思っていなかったが、多くの学びの機会を得ることができた」と振り返り、「今後もより多くのお客様をハワイに送りたい」と意欲を語った。「現地や関係者の支えがあってこその結果であり、この経験を次の提案力につなげていきたい」とも述べた。
表彰式ではこのほか、上位5名が壇上で表彰され、受賞者からは「コロナ禍で旅行業を辞めずに続けてきて良かった」「社内外の仲間や現地パートナーに支えられてきた成果」といった声が相次いだ。
会場ではハワイの主要ホテル各社によるプレゼンテーションも行われ、団体受け入れ体制や商品造成の最新動向を共有。送客回復に向け、販売現場とデスティネーション、宿泊事業者が一体となる姿勢を印象付けた。
表彰後の総評で、JATAの松岡正晴海外旅行推進部長は、「今回のコンテストは9社が参加し、団体販売という分野で着実な成果が積み上がった」と評価した。そのうえで、「団体営業は一件ごとの負荷は大きいが、成功体験が共有されることで、次につながる再現性のあるモデルになる」と指摘。「ハワイは日本人海外旅行の基礎的な市場であり、ここをしっかり立て直すことが、アウトバウンド全体の底上げにつながる」と述べ、継続的な取り組みの重要性を強調した。

2026年以降に向けては、団体営業という人の力を軸に、デスティネーションと販売現場が連動した継続的な仕組みづくりが、ハワイ送客回復の鍵を握りそうだ。
受賞者一覧

取材 ツーリズムメディアサービス編集部