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東京商工リサーチ、中小民鉄41社の業績動向を調査、約9割が増収も減益企業が大幅増

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東京商工リサーチは1月26日、全国の中小民営鉄道41社を対象とした2025年3月期の業績動向調査を公表した。売上高合計は2,258億700万円(前期比7.4%増)、当期純利益合計は155億8,200万円(同8.8%増)となり、全体では増収増益を維持した。

売上高が増加した企業は36社で全体の87.8%を占め、運賃改定に加え、鉄軌道事業以外の収益拡大が押し上げ要因となった。一方、利益面では増益が22社と半数を超えたものの、減益は19社と前期の12社から1.5倍に増加した。売上が伸びてもコスト増を吸収できず、鉄軌道事業単体では厳しい状況が続く企業も少なくない。

売上高トップは遠州鉄道(静岡県)の409億3,500万円(前期比7.3%増)だった。不動産事業や介護事業などのウェルネス分野が好調で、鉄道事業に依存しない多角経営が業績を支えた。次いで広島電鉄の218億2,800万円、静岡鉄道の193億3,500万円、アルピコ交通の143億7,600万円など、売上高100億円超は7社あった。利益額でも遠州鉄道が27億2,100万円(同105.6%増)とトップに立ち、2倍超の伸びを示した。

41社の業績を収益別にみると、「増収増益」が19社、「増収減益」が17社と続き、「増収減益」は前期の9社から約2倍に増加した。全体の数値では堅調に回復しているものの、個別では利益の伸び悩みが顕在化しており、業績の二極化が進んでいる。

東京商工リサーチは、鉄軌道事業がレールや信号設備、駅施設など重い固定費を抱え、中小規模では収益化が難しい構造にあると指摘する。人口減少が進む地域では採算性を基準に鉄路存続を巡る議論も活発化しており、採算だけでは測れない地域交通としての役割が改めて問われている。

今回の調査は、新幹線や都市鉄道を除く地域鉄道事業者のうち、第三セクターを除外した中小民鉄を対象に、2021年3月期から2025年3月期までの決算を分析した初の試みとなる。東京商工リサーチは、民鉄が民間企業としての収益性と公共交通としての使命を両立させるため、自治体や地域と連携した持続可能な支援の在り方が重要になるとしている。

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