徳島県鳴門市と阿波銀行は2月4日、「鳴門市における持続可能な観光の推進に関する協定」を締結した。締結式は鳴門市役所で行われ、観光振興と地域経済の持続的発展を見据えた官民連携の新たな枠組みとして注目される。
同協定は、観光による経済効果と地域環境・文化の保全を両立させることを目的に、双方が連携して持続可能な観光地域づくりを推進するもの。連携内容としては、①持続可能な観光の普及啓発、②事業者間の情報・意見交換の場づくり、③観光関連データの収集・分析、④持続可能な観光に取り組む事業者への支援、⑤その他目的達成に必要な事項の5点が掲げられている。
持続可能な観光(サステナブルツーリズム)とは、訪問客、観光産業、自然環境、受け入れ地域それぞれの需要に適合しながら、現在および将来にわたる環境・社会文化・経済への影響に十分配慮した観光のあり方を指す概念で、日本版持続可能な観光ガイドラインでもその重要性が示されている。
鳴門市は、渦潮や海岸景観、歴史文化資源など豊かな観光資源を有する一方、観光の質的向上や地域経済への波及効果の最大化といった課題も抱えている。こうした状況を踏まえ、地域金融機関である阿波銀行が持続可能な開発目標(SDGs)への賛同と地域貢献の姿勢を示してきたことが、今回の協定締結の背景にある。
金融機関が持つネットワークやデータ分析力、事業者支援のノウハウを観光分野に活かすことで、地域事業者の取り組みを後押しし、観光客と地域住民の双方にとって価値ある観光地形成を目指す。今回の連携は、自治体と金融機関が協働してサステナブルツーリズムを推進するモデルケースとして、今後の広がりにも期待がかかる。