人材難に広域で対応
山梨県は2月18日、県東部地域の3市3村と連携し、県内で初となる「共同採用方式」による市町村職員採用試験を実施することを発表した。少子高齢化や人口減少に伴う深刻な人材不足に対応するため、県が主体となって広域的な採用体制を構築し、小規模自治体の安定的な人材確保を後押しする。
今回の取り組みは、都留市、大月市、上野原市、道志村、小菅村、丹波山村の3市3村が参加。1次試験を共同で実施し、2次試験以降は各自治体が個別に行う方式を採用する。県と複数市町村が合同で採用試験を行うのは県内初となる。
受験しやすさを重視した試験制度
本試験は、従来の公務員試験と比べて受験者の負担を軽減する設計が特徴だ。
主なポイント
- 一度の試験で複数自治体に申込可能
1次試験合格者は、合格したすべての自治体の2次試験に進むことができ、進路選択の幅が広がる。 - 全国のテストセンターで受験可能
SCOA総合適性検査(テストセンター方式)を採用し、全国約300カ所の会場から受験できる。 - 教養・専門試験を廃止
民間企業志望の学生や、在職中の転職希望者にも挑戦しやすい内容とした。
背景:人口減少と行政サービス維持の課題
県内の市町村では、職員数の減少や業務の高度化・複雑化が進み、行政サービスの維持が喫緊の課題となっている。県は2024年9月に3市3村と「人口減少下における市町村行政の在り方勉強会」を設置し、広域連携の方策を協議。その中で、複数自治体が共同で採用を行う方式が有効と判断された。
試験スケジュール(予定)
- 申込期間:2026年3月9~30日
- 1次試験:2026年4月10~21日
- 1次合格発表:5月上旬
- 2次試験以降:5月中旬~
- 最終合格発表:6月中旬
期待される効果
受験者側
- 応募機会の拡大により就職先の選択肢が増加
- 地域内就職の促進による定着率向上
自治体側
- 受験者数増加による人材確保の強化
- 県が試験広報や1次試験運営を担うことで、採用業務の効率化と職員負担の軽減
県は今後も試験情報を公式サイトで順次更新するとしており、地域の未来を担う人材の確保に向け、広域連携による新たな採用モデルとして注目される。