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江戸街道で広域連携を加速、関東運輸局が事業継続性テーマに交流会開催

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国土交通省関東運輸局は2月9日、東京都内で令和7年度第2回「江戸街道関連事業者交流会」を開催した。交流会には、江戸街道に関わる民間事業者や地方公共団体、DMOなどから約70人が参加。江戸街道プロジェクトの概要説明や課題解決支援メニュー、補助金採択に向けたポイントの紹介、事業者による事例発表、「事業継続性の高い商品造成」をテーマとしたワークショップなどが行われた。

東京一極集中の是正へ ルート観光を推進

同交流会は、既存事業の磨き上げや質の高いコンテンツ造成に向けた実務的なヒントを共有することを目的としている。

冒頭、関東運輸局の藤田礼子局長は、東京に宿泊し日帰りで近郊観光地を巡る現在の訪日旅行スタイルに触れ、関東圏における外国人宿泊の約8割が東京に集中している現状を指摘。五街道や水戸街道などを総称する「江戸街道」をルート観光として打ち出すことで、東京と地方を結び、沿線地域での宿泊創出や立ち寄り観光の拡大を図りたい考えを示した。

江戸街道プロジェクトは、令和4年度に始動。日本橋を起点とする五街道とその脇街道を広域テーマでブランディングし、関東全体を一体的に発信する取り組みだ。欧州で人気を集める「ロマンティック街道」のように、強いインパクトを持つルート観光の確立を目指している。

また、令和7年度からは本格的なプロモーション展開を開始し、「Edo Shogun Road」の英語名称で海外向け発信を進める方針も示された。JNTOと連携した広域プロモーションや招請事業、海外メディアへの記事掲載なども実施しているという。

地域資源を活かす体験型事例

事例発表では、地域資源を活用した体験型コンテンツの造成例が紹介された。埼玉県越谷市では、野外能楽堂や総鎮守神社などを組み合わせ、地域全体を回遊するプログラムを構築。単発に終わらせない恒常的な受け入れ体制の重要性が示された。

埼玉県川口市からは、盆栽と現代アートを融合したワークショップの事例が報告された。伝統的な分業制の盆栽文化を活かし、海外も視野に入れた体験商品を造成。SNS発信や都内開催などを通じ、販路拡大を進めている。

「点から面」へ 広域連携を具体化

有識者からは、「点」で終わらせず「線」、さらに「面」へと広域的に連携を広げることの重要性が強調された。地域固有の産業や生活文化をどう物語化し、持続的に受け入れる体制を築くかが今後の鍵になるとの見解が示された。

ワークショップでは、「事業継続性の高い商品造成」をテーマに、参加者同士が地域資源の磨き上げや広域連携の可能性について意見を交わし、点から線、線から面へと展開する具体策を探った。

江戸街道を軸とした広域観光は、東京一極集中からの分散、滞在時間の延伸、地域経済への波及を目指す取り組みでもある。交流会を通じて生まれる新たな連携が、関東圏における持続可能な観光モデルの構築につながるかが注目される。

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