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地面が文明をつくる ― だから日本の旅は唯一無二で面白い―みちくさFeelog #16

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人類史を少し引いた視点で見ると、面白いことに気づきます。

人間は文明をつくった存在だと私たちは思っていますが、
実は逆かもしれません。

文明の形は、
地面によってかなり決められているのです。


農業は人類を同じ方向に進化させた

近年の古代DNA研究では、農業が世界各地の人類に
似た方向の進化圧を与えた可能性が示されています。

近年公開された研究では、

ヨーロッパ
アフリカ
西アジア
南アジア
東アジア

の古代DNAを比較し、

農業の開始以降、地域を超えて共通する自然選択の痕跡が見られる可能性

が示されています。

つまり、

  • 植物中心の食生活への適応
  • アルコール代謝能力
  • 乳利用能力

など、農業社会に関連する特徴が
世界各地で似た方向に進化した可能性があるのです。

参考
Agriculture drove parallel adaptive changes in human genomes across multiple continents
bioRxiv


穀物が人類を変えた

農業が始まると、人間の生活は一変します。

  • 定住する
  • 畑を耕す
  • 水を管理する
  • 収穫する
  • 種を守る

人間の生活の中心は、
穀物の栽培になります。

歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリは
有名な言葉を残しています。

人類が小麦を家畜化したのではない。
小麦が人類を家畜化したのだ。

もちろんこれは比喩ですが、
本質を突いています。

人類文明は

穀物中心の農業システム

に適応する形で作られてきたのです。


しかし穀物文明を決めたのは「地面」

ここでさらに一段深く考えてみます。

穀物が育つかどうかは

  • 土壌
  • 地形
  • 気候

によって決まります。

つまり文明の連鎖は

地面 → 植物 → 食 → 社会 → 文化

なのです。

文明は人間がゼロから設計したものではなく、

地域の条件に応答して生まれたもの

とも言えるのです。


日本列島は世界でも特殊な場所

ここで日本列島を見てみましょう。

日本は

  • 複数のプレートがぶつかる地域
  • 火山
  • 地震
  • 豪雨
  • 急流河川

という世界有数の変動帯です。

つまり日本列島は

世界でも有数の「地球が動いている場所」

です。

その結果

  • 山が多い
  • 水が豊富
  • 森林が深い
  • 流域が細かく分かれる

という環境が生まれました。

つまり日本は

地面の多様性が非常に大きい国

なのです。

言い換えると、日本列島は

「地球の変動が文化を生んだ場所」

とも言えるのです。


だから文化も地域ごとに違う

同じ米文化でも

  • 水の引き方
  • 棚田の形
  • 祭り
  • 食文化
  • 神様

が地域ごとに違います。

なぜなら

地面が違うからです。

山の形が違えば水の流れも違い、
水が違えば農業も暮らしも違います。

そしてその違いが


祭り
景観
作法

として文化になります。


日本では自然崇拝が残った理由

農業文明は本来、自然を管理しようとします。

しかし日本では

  • 地震
  • 台風
  • 洪水
  • 火山

が頻繁に起きます。

自然を完全に支配することはできません。

そのため日本では

自然を征服する文化ではなく
自然と交渉する文化

が育ちました。

山の神
水の神
田の神

という考え方も、
そこから生まれています。


いま世界は大きく動いている

現代は

  • 人口移動
  • 都市化
  • 文化の混交

が急速に進む時代です。

これは新しい可能性でもありますが、
地域の個性が失われやすい時代でもあります。

だからこそ重要なのは

その土地の地面を知ること

です。




生きもの

それらを理解すると、

なぜその文化が生まれたのか

が見えてきます。


日本文化を壊さずに開くために

では、多様な地面から生まれたこの固有の文化を、
現代でどう未来へ残していくべきでしょうか。

これからの時代、日本文化を守るとは
単に保存することではありません。

開きながら継承することです。

そのために重要なのは次の5つです。

  1. 文化の中核を言語化する
  2. 文化を暮らしの技術として継承する
  3. 外部の人を関係人口へ翻訳する
  4. 強い地域文脈を持って習合を導く
  5. 子どもと新しい参加者の入口をつくる

文化は理念だけでは残りません。

体験と感性の中で育つものです。


感性は歩くことで磨かれる

地域の文化は、本や講義だけでは分かりません。

  • 山の形
  • 水の流れ
  • 生きものの違い
  • 季節の変化

それを感じ取る感性が必要です。

そしてその感性は

歩くことで育ちます。

ちょっと立ち止まり、
ちょっと寄り道する。

つまり

みちくさです。


みちくさの達人サクちゃん

みちくさの達人サクちゃんは
単なる自然ガイドではありません。

その土地の

地面
生きもの
暮らし
文化

をつなぎ、

地域の物語をジオのレベルから設計する

「地域のストーリーデザイナー」

そして

地域の意味や価値を社会に語り直す

「ナラティブオフィサー」

です。

山の成り立ち
水の流れ
森の生態系
生きものの多様性
人の暮らし
食文化
祭り

それらを一つの物語として読み解き、
地域の価値を再発見し、未来へつなぐ。

その活動の一つとして、

実際に地域を歩きながら
その物語を体験として伝える
みちくさガイド

があります。


だから日本の旅は唯一無二

世界の多くの文明は
広い平原の農耕によって均質化していきました。

しかし日本は

変動帯 × 森林 × 海

という特別な環境の中で
地域ごとに異なる文化を育ててきました。

つまり

場所ごとにまったく違う物語がある国

なのです。

これが
日本の旅が面白い理由です。


みちくさしてみませんか?

もしあなたが

  • 自然が好き
  • 生きものが好き
  • 日本の文化を深く知りたい

なら、

少し寄り道してみてください。

みちくさの中に

地域の個性=ジオ

が見えてきます。

その見えない物語を翻訳し、
あなたに届ける案内人が

みちくさの達人サクちゃん
(地域のストーリーデザイナー/ナラティブオフィサー)

です。

地面がつくった日本の物語を、
一緒に歩いて感じてみませんか。

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