補聴器フォーラム東海実行委員会、MONET Technologies、損害保険ジャパン、ATグループの4者は3月15日、補聴器の効果測定が可能な車両「ほちょうきカー」を開発した。補聴器の専門家が車両で施設や自宅付近を訪問し、適切な音場環境での聴力測定やフィッティングを受けられるサービスで、年度内に東海地区と首都圏の医療機関などと連携した実証実験を開始する。
全国的に不足する音場検査環境が開発の背景
高齢者の難聴は交通事故リスクを高めるとともに、認知症との関連も指摘されている。補聴器を効果的に活用するには適切なフィッティングが欠かせないが、そのために必要な音場検査環境を備える耳鼻咽喉科クリニックや補聴器販売店は全国的に不足しているのが現状だ。
こうした課題を受けて、4者はほちょうきカーを活用した訪問サービスの体制構築を進める。言語聴覚士や認定補聴器技能者が車両で介護施設や患者の自宅付近を訪れ、正確な聴力測定や補聴器の効果測定、適切なフィッティングを行う。医療機関の医師とオンラインでつなぎ、遠隔診療にも対応できる。
トヨタ自動車のハイエースをベースに開発
ほちょうきカーは、トヨタ自動車のハイエースをベースに高度な防音・音響設計を施した車両。補聴器の効果測定に必要な音の反響を抑えた音場環境を車内に確保している。
車両が走行できる場所であれば、山間部や離島の医療施設・介護施設、患者の自宅付近など幅広いエリアへ出向くことができる。
東海地区・首都圏で実証実験へ
年度内に、東海地区と首都圏の医療機関・認定補聴器販売店、損害保険ジャパングループで介護サービスを手がけるSOMPOケアなどと連携した実証実験を開始する。補聴器医療相談会などのイベント開催も検討していく。
4者は難聴者の補聴器利用における満足度向上と、難聴による認知症リスクの低減に貢献することを目指す。