組織コンサルティングを手がける識学はこのほど、会社員1,000人を対象に「ワークライフ“ニュー”バランス」に関する調査を実施し、仕事の成果が私生活に好影響を与えると考える人が75%に上ることが分かった。調査は今年2月に実施。従来の「仕事と私生活の両立」を重視するワークライフバランスの考え方に対し、「仕事が人生を豊かにする起点になる」という新たな価値観を提示した。
調査では、約7割が「人生には私生活を犠牲にしてでも仕事を優先すべき“勝負時”がある」と回答。理想としては「ライフの最大化」を望む一方で、現実的には仕事を通じて基盤を築く必要性を強く認識していることが浮き彫りとなった。
仕事が私生活に与える影響については、
- 「経済的余裕が生まれる」(46.8%)
- 「充実感により休日の満足度が高まる」(31.6%)
- 「自信がつき人間関係が良好になる」(29.4%)
など、経済面にとどまらない精神的な好影響も多く挙げられた。ポジティブな影響を実感している人は全体の75.1%に達した。一方、働き方の現状としては、74.2%が「月1時間以上の残業がある」と回答。残業に対する納得感は「月10時間」を境に不満が上回る傾向が見られ、これが現代の働き方における一つの許容ラインとみられる。
残業の理由としては「業務量の多さ」が最多だったが、「責任を全うするため」との回答も3割を超え、約8割が“やむを得ない残業”に一定の理解を示した。単なる時間削減ではなく、成果や責任を重視する姿勢がうかがえる。さらに、無駄な残業削減に必要な要素としては、「業務フローの改善」や「会議の効率化」など、仕組み面での改善を求める声が多数を占めた。
識学は今回の結果について、「仕事と私生活を対立関係ではなく相互に高め合う関係として捉える意識が広がっている」と分析。仕事で成果を上げることが生活の質向上につながり、さらに仕事への意欲を高めるという好循環を「ワークライフ“ニュー”バランス」と位置付けている。
調査からは、現代のビジネスパーソンが単なる労働時間の短縮ではなく、「納得感のある働き方」と「人生の質を高める成果」を求めている実態が浮かび上がった。
調査概要
調査対象:20~59歳の会社員(正社員)
有効回答数:1,000人(管理職500人/非管理職500人)
調査期間:2026年2月5日~7日
調査方法:インターネット調査