石川県・和倉温泉の加賀屋(渡辺崇嗣社長)は3月26日(木)、能登半島地震により被災した加賀屋の雪月花・能登渚亭・能登客殿・能登本陣の4棟からなる建物の公費解体工事に先立ち、工事の安全と無事を祈願する儀式「解体清祓」を執り行った。
加賀屋の正面玄関前で行われた儀式には、役員や社員のほか、かつて加賀屋で働いていた元従業員など関係者約200人が出席。参加者らは、長年お世話になった建物に感謝を捧げるとともに、愛着ある職場の最後の姿を目に焼き付け、別れを惜しんだ。
渡辺社長は「震災以降、一度も館内に明かりを灯すことなく解体することには、悔しい思いがあるが、ここからあらためて復興、そして加賀屋グループの未来に向けた再出発になる」と未来への想いを述べた。加賀屋の解体工事は4月上旬から始まり、2031年春までの約5年間を予定する。

吹き抜け部分に散乱したガラスや大理石の破片が
当時の揺れの激しさを物語る。
加賀屋グループはこれまで、和倉温泉に加賀屋のほか、「あえの風」「虹と海」「松乃碧」と4つの旅館を展開していたが、今後は3旅館に集約し、リブランディング。加賀屋と松乃碧は解体し、松乃碧の跡地と隣接する遊休地を合わせた場所に、加賀屋を継承する新旅館を建設する。
また、「あえの風」は、被害の大きかった旧館「西の風」を解体し、新たに玄関、調理場、レストランを建設。「東の風」客室とコンベンション、花舞茶寮を中心に営業する。「虹と海」は、旧館の玄関側を解体し、本館の建物を中心に営業再開する予定。
なお、各館の営業再開時期については、昨年8月に発表した復興計画以降、社会情勢が目まぐるしく変化し、建築資材の価格などにも影響が出ていることから現在、見直しをはかっており、目途が立ち次第、あらためて発表するとしている。
情報提供:旅行新聞新社(https://www.ryoko-net.co.jp/)