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ゴールデンウィーク人材対策! スキマバイトを活用した繁忙期の人材確保術

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ホテル業界での活用が進むスキマバイトサービス「タイミー」

 「働きたい時間」「働いて欲しい間」をマッチングするスキマバイトサービス「タイミー」。働き手は、働きたい案件に申し込むだけで、履歴書の提出や面接なしですぐに働くことができ、勤務終了後すぐにお金を受け取れます。事業者は、求めるスキルや、来てほしい時間を最短1時間から設定するだけで、条件にあった働き手と自動的にマッチングできます。現在700万人の働き手と9万8000社の事業者にご利用いただいています。

 タイミーを活用いただいているあらゆる業種・業界の中でも、特にホテル業界での広がりは著しくなっています。2024年1月にタイミーが発表したホテル業界のスキマバイト利用実態レポート(※)では、インバウンド・国内宿泊需要の伸びが影響し、最繁忙期の12月にはタイミーに掲載されたホテル・旅館の募集人数が過去最高を記録。ホテル・旅館の事業所数(2023年12月時点)が前年同月比で約4.2倍になったと発表しています。

(※)ホテル業界のスキマバイト利用実態レポート

 高いサービス品質が求められるホテル業界において、スキマバイト人材の活躍を可能にしているのが、「業務の細かい切り分け」です。キッチンやホール、客室清掃など幅広い部門で活用される中で、「初めて働く人が安心して働ける仕事」「何回か勤務した人(リピートワーカー)に向けた仕事」など、業務が細かく切り分けられています。これにより、ホテル業界でのタイミーの利用は広がり、既存従業員の負担軽減やサービスクオリティの維持・向上、「売り止め」の削減など、ホテル業界の課題解消に寄与しています。

 タイミーが制作する本寄稿記事では、タイミーのホテル専門チーム監修のもと、旅館・ホテルでのタイミーの活用事例や最新のトピックスを紹介していきます。初回となる今回は、来月にせまる大型連休ゴールデンウィークに向けて、「スキマバイトを活用した繁忙期の人材確保」をテーマに、ノウハウや事例を紹介します。

事業戦略本部 市場開発グループ 石﨑大登氏

繁忙期と平常時で、スキマバイトの利用の仕方は変化するのか?

 ホテル業界の繁忙期には、忙しい中でもサービス品質を高く保つために、プラスアルファの人材・ポジションをスキマバイトで募ることがあります。例えば、あるホテルでは、平常時に募集しているレストランのホールや調理補助の業務に加えて、提供スピードを落とさないために厨房と宴会場をつなぐ「ランナー」のポジションをタイミーで募集しています。

 単純に客数が増えるからという理由だけでなく、その後の集客に響くことを意識して人材を確保しているホテルが多いです。ゴールデンウィークを過ぎると、夏休みの旅行計画を立てる人の検索が一気に増えます。その時に、口コミサイトの評価が低いと、夏休みの予約が伸び悩んでしまう。5月の顧客体験は夏季の繁忙シーズンに向けて重要になるため、サービス品質を盤石にするために、プラスアルファの人材を雇用しています。

 そのほか、「売り止め(客室清掃が追いつかないが故に空室扱いにすること)」をしないために客室清掃の人手を補ったり、イベントスタッフをタイミーで確保する場合もあります。

スキマバイトを使って繁忙期に必要な人材を確保するコツ

・早期に求人を掲載する

 年末年始にも言えることですが、人流が増える時期はホテル業界に限らずあらゆる業界が忙しく、スキマバイトにおいてもワーカーの争奪戦が起こります。そのため、早期に求人を掲載して先にマッチングさせることが大切です。できれば1ヶ月前(ゴールデンウィークなら4月前半)には掲載し、複数日求人を出す場合はまとめて公開することをお勧めします。

・「お気に入りグループ」を充実させる

また、繁忙期から使い始めるのではなく、ならし期間として1〜2カ月前にタイミーを使い始めると、管理システムに慣れることができ、なおかつ、「お気に入りグループ」を充実させられます。タイミーのグループ機能は、働きに来てくれたワーカーの中で、働きぶりが良かった人、また働きに来てほしい人を「お気に入りグループ」に登録したり、特定の業務に優れているワーカーを業務ごとのグループに登録したりできる機能。グループ限定の求人を公開すると即戦力として働いてくれるワーカーを集められるため、事業者から評価されている機能の一つです。

・温泉やサウナの利用権利などの福利厚生をつける

 業務終了後に温泉に入れる、サウナが利用できる、などの福利厚生をつけると、求人の中から選ばれやすくなります。ホテル業界はこれらの特典をつけやすく、宮城県の旅館では、温泉入浴の特典をつけたことで昨年のゴールデンウィークに100%マッチングしました。

研修会の実施で繁忙期を乗り越えられた、神奈川県のシティホテルの例

 神奈川県のシティホテルでは、結婚式や宴会需要が本格化した昨年末、需要に対して人材確保が追い付いていない状態でした。そこから、ピーク時までにタイミーワーカーの「お気に入りグループ」登録者を増やし、人材確保に成功しました。

 このホテルでは、繁忙期ピークの約2カ月前にワーカー向けの研修会を実施。宴会サービスのトレーニングやマナー講座を受講し、サービスの基礎が身についた人をあらかじめ「お気に入りグループ」に登録しました。そして、「お気に入りグループ」限定の求人を公開することで、即戦力の人材を安定して確保できたのです。

 また、以前からタイミーを活用していましたが、業務内容が限定的でした。そこから、繁忙期に向けて習熟度の高い業務を任せられるようにするため、研修会を計画。年末の成功を経て、ピーク後も継続して宴会の求人が出されています。さらに、これをきっかけに活用部門が拡大し、レストランの調理部門、ホテル内のフルーツ・スイーツ店での募集も始まりました。

さいごに

 繁閑の差に応じて必要な人材を確保できることがスキマバイトの魅力の一つですが、ゴールデンウイークや年末年始など、複数の業界が忙しくなる時期は対策が必要です。ゴールデンウイークは、ホテル業界にとって夏季シーズンにも影響する重要な時期。しっかりと必要な人材を確保していただくために、参考にしていただけたら幸いです。

寄稿者 石﨑大登(いしざき・たいと)㈱タイミー 事業戦略本部 市場開発グループ。通信業界・HR業界の営業を経て、2023年9月に株式会社タイミーに入社。ホテル専門チームの一員として、ホテル業界の事業者への支援・サポートに従事している。

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