新日本海フェリー(大阪市北区)は4月29日、三菱重工業下関造船所で、建造中のフェリーの命名進水式を行った。式典では、本船を「けやき」と命名し、ソプラノ歌手である田中彩子さんによる支綱切断を執り行った。本線は、2024年12月に舞鶴~小樽航路に就航する予定。
「けやき」は京都府舞鶴市の市木で、強健で大地にしっかりと根を張り、力強く空に向かって成長していく様子は、関西と北海道を観光と物流でつなぐ新造船の名にふさわしく「けやき」と名付けられた。
国内フェリーでは初採用となるダックテールを含む最新鋭の省エネ船型、アンチローリングタンクとフィンスタビライザーの併用による省エネ型減揺システムなどの採用で、従来船と比べ約5%の省エネルギーが実現可能となっている。
船内は3層吹き抜けのエントランスとシースルーエレベーター、船首部には2層吹き抜けのフォワードサロンを備え、開放的で快適な船旅を演出。レストランやコース料理を提供するグリルでは海を眺めながらの食事を楽しめ、最上階では日本海の風を肌で感じながらの露天風呂、さまざまなビジュアルコンテンツを鑑賞できる多目的ルームが備え付けられている。
船室はオーシャンビューの浴室を設けたスイートルームの他、専用テラス付きデラックス、シャワー・トイレが完備されたステート洋室、家族旅行に最適なステート和洋室、ペットと同伴できるウィズペットルームを用意。「ツーリストクラスもプライベート空間が確保された寝台により快適な船旅を提供する」と同社。
