西オーストラリア州政府観光局は最新のニュースレターで、同州北西部に位置する港町ブルームで8月23日から9月7日までの期間開かれる、「真珠祭り(Shinju Matsuri)」を紹介している。
1970年に始まったこの祭りは、真珠産業の歴史とブルームに根付く多文化を祝う恒例行事で、日本との深いつながりを今に伝える。ブルームは19世紀後半から真珠採取の拠点として発展し、日本人をはじめとする多くのパールダイバーがこの地に渡った。祭りの名称に日本語が使われていることも、こうした歴史的背景を象徴している。

期間中は、幻想的なフローティングランタン(灯籠流し)やサンセットロングテーブルディナー、華やかな真珠フロートパレードのほか、ライブ音楽やアート展、先住民アボリジナルの文化を紹介するプログラムが予定されている。日本のお盆や東南アジアの祭礼文化と融合した、ユニークなイベント構成となっている。
ブルームでは、新たな体験型ツアーも登場している。半日で街の魅力を堪能できる「トレジャーズ・オブ・ブルーム」では、アボリジナルアートの鑑賞や真珠の収穫体験、地元料理の試食などが楽しめる。また、参加者自身が4WDを運転して干潟やマングローブを探検する「マブ・ブルツアー」では、伝統的な狩猟技術を学びながら自然の恵みに触れられる。
そのほか白砂のケーブルビーチでのキャメルライドや、満月の夜に現れる自然現象「月への階段」、恐竜の足跡が残るガンシュームポイントなど、多彩な体験がそろう。
ブルームへは、州都パースから空路で約2時間30分。オーストラリア国内主要都市からの直行便も利用でき、空港から市内中心部までは約1キロとアクセスも良好。乾季にあたる3月から10月は晴天が続き、観光に最適な時期とされている。