日本旅行業協会(JATA)は7月2日、東京・全日通霞が関ビルで「ツアーグランプリ2025」の受賞者発表と表彰式を行った。応募総数147ツアーから、最高賞の国土交通大臣賞には、風の旅行社の「未経験者から上級者までみんなで草原集合!!ほしのいえセレクト乗馬6日間」が選ばれた。

観光庁長官賞は3部門に分かれ、国内旅行部門ではクラブツーリズムの「『船岡温泉』貸切見学! タイルマニアと行く華麗なるタイルの世界 in京都・神戸 2日間」、海外旅行部門ではワールド航空サービスの「ヒマラヤの禁断の王国・ムスタンへの旅」、訪日旅行部門では農協観光の「日出ずる国、日本の農業と文化に触れる旅」がそれぞれ受賞した。
また、優秀賞には、国内旅行部門で阪急交通社の「福島第一原子力発電所内部視察と浜通りホープツーリズム3日間」、海外旅行部門でクラブツーリズムの「5つの文化体験へ スリランカ7日間」、訪日旅行部門でJR東日本びゅうツーリズム&セールスの「台湾市場向け『TOHOKU EMOTION』貸切おもてなしツアー」が選ばれた。

国土交通大臣賞を受賞した「未経験者から上級者までみんなで草原集合!!ほしのいえセレクト乗馬6日間」は、モンゴルを熟知する乗馬クラブと連携して実現。レベル別の乗馬指導や柔軟なグループ編成をするなど、乗馬の未経験者から上級者まで安全性と快適性を最適化した点が評価された。少人数制と収益性を両立し、集客は拡大、リピート率も高まっている。
同社企画販売部の山田基広氏は25年以上モンゴルと関わり、ここ10年は添乗員として同行。当日は、同ツアーの添乗から帰国した足で表彰式に参加した。山田氏は、「お客さまの声から常に磨き上げを行っている。今では全コースが満員となり、社内でも一番人気だ」と喜びを述べた。一方、課題として受け入れの拡大を挙げた。
本グランプリは、旅行業界の企画力やマーケティング力の向上を目的に実施されており、2024年4月から2025年3月末までに催行された募集型・受注型の企画旅行および訪日旅行が審査対象となった。
審査は、国連世界観光機関駐日事務所の本保芳明代表を委員長とし、観光庁、学術機関、業界関係者、報道関係者らで行われた。