【New!トップページ新着コメント欄追加】 学び・つながる観光産業メディア

「くるみ割り人形とイオランタ」、7月18日から上野・東京文化会館で4公演

コメント

東京二期会は、チャイコフスキーのオペラ「イオランタ」とバレエ「くるみ割り人形」を融合させた新制作舞台「くるみ割り人形とイオランタ」を7月18日から東京文化会館で上演する。ウィーン・フォルクスオーパーで初演された注目作の日本初上演で、日本語字幕付きの原語(ロシア語)で披露される。

本作は、盲目の王女イオランタの現実世界をオペラで、その心に広がる幻想世界をバレエで表現するという構成。演出を手がけたロッテ・デ・ベア氏(ウィーン・フォルクスオーパー芸術監督)は「イオランタの物語は、子どもから大人へと成長する過程を描いています。その心の中にある想像の世界を《くるみ割り人形》の幻想的なバレエで表現したかった」と語る。さらに「同じ夜に初演されたこの二作品を組み合わせることは自然な発想だった」と制作意図を明かした。

写真提供:公益財団法人東京二期会 撮影:寺司正彦

音楽は指揮マキシム・パスカル氏が担当し、「チャイコフスキーはバレエのために音楽を書いた最初の作曲家の一人。感情から直接インスピレーションを得た音楽は、踊りにも歌にも豊かな表現を与える」と語った。振付を担ったアンドレイ・カイダノフスキー氏も「イオランタの内面を表現するバレエとして、《くるみ割り人形》の音楽は非常に力強い。クラシック音楽の持つノスタルジーを生かしながら、コンテンポラリーな動きで構成した」と話している。

今回の舞台では、幻想と現実が交錯する中で、イオランタが視力を獲得し、子ども時代の夢と決別する過程を、視覚的にも音楽的にも重層的に描き出す。終盤では「くるみ割り人形」の「アポテオーゼ」と呼ばれる壮麗な終曲が再登場し、現実を受け入れながらも、なお希望や美しさを見出そうとする心の在り方を象徴する場面として用いられる。作品のフィナーレを華やかに締めくくる重要な演出だ。

公演は7月18日(金)18時開演を皮切りに、21日(月・祝)まで全4公演。会場は東京・上野の東京文化会館大ホールで。上演時間は約2時間15分(休憩1回含む)。東京公演後は愛知、大分での巡回公演も予定されている。

/
/

会員登録をして記事にコメントをしてみましょう

おすすめ記事

/
/
/
/
/