【New!トップページ新着コメント欄追加】 学び・つながる観光産業メディア

5万年以上の太古の物語、西オーストラリア州「ムルジュガの文化的景観」がユネスコ世界遺産に登録

コメント

西オーストラリア州政府観光局はこのほど、7月11日に「ムルジュガの文化的景観(Murujuga Cultural Landscape、以下「ムルジュガ」)」が7ユネスコの世界遺産リストに正式登録されたことを紹介した。5万年以上にわたり紡がれてきた太古の物語が国際的評価を獲得。ピルバラ海岸線の美しいターコイズブルーの海を背景に広がる「ムルジュガ」は、悠久の時と深い精神、生きた文化が息づく場所として国際的に評価された。

「ダンピア諸島」と「バーラップ半島」に位置する「ムルジュガ」では、幾層にも重なる赤い岩の断崖に推定5万年以上前に遡る約200万点もの岩絵(ペトログリフ)が刻まれている。これらの古代の岩絵には、土地・海・儀式・家族・精霊といった物語を通して、アボリジナルの人々とこの地の深い結びつきの記録を見られる。

西オーストラリアの独自性と誇りを守り続ける「ムルジュガ」は、オーストラリア国内で21番目に登録された世界遺産であり、先住民アボリジナル文化の価値としては国内で2件目の評価を受けている。「ムルジュガ」の中心には、「ンガルダ=ンガリ(Ngarda-Ngarli)」と呼ばれる5つの言語グループからなるアボリジナルの人々がいる。彼らはこの土地と海の守り手として、その保護と継承に努めている。ンガルマ語で「ンガラ」は「国」を意味し、彼らにとって「ムルジュガ」は単なる故郷ではなく、「生きた祖先」であり、「物語の継承者」であり、文化的な営みが今も続く特別な場所となっている。

空から見下ろすと、「ダンピア諸島」はインド洋に点在する起伏のある42の島々からなり、その広さは10万ヘクタールにもおよぶ。この地を訪れる際は、自然と文化への敬意を払い、文化的配慮・共同の保護意識の大切さを理解することが求められる。

今回のユネスコ世界遺産登録は、「ムルジュガ」に残る驚異的な岩絵だけでなく、「ンガルダ=ンガリ」の人々が今も受け継ぐ生きた伝統やこの土地との精神的なつながり、さらに何世代にもわたって継承されてきた卓越した文化的知識も評価している。

「ムルジュガ」へのツアーについて

伝統的な所有者によるガイド付きツアーを通して、「ムルジュガ」の豊かな文化を体験できる。数千世代にわたりこの土地とともに生きてきた人々の視点から、古代の岩絵を目にできる貴重な機会。「ムルジュガ」の赤い岩の上を歩くことで、世界に認められた、地球上で最も古い物語の一つに触れられる。

ガイドツアーは「ムルジュガ・アボリジナル・コーポレーション(Murujuga Aboriginal Corporation)」が運営しており、「バーラップ半島」への玄関口となる町「カラサ」から参加でる。

Rock Art Tour: https://murujuga.org.au/rock-art-tours-and-cultural-training/

/
/

会員登録をして記事にコメントをしてみましょう

おすすめ記事

/
/
/
/
/