ロイヤルパークホテルズは9月16日から11月21日まで、皇居外苑のお濠で刈り取った水草「ヒシ」を堆肥として育てた野菜を使ったスープを、仙台ロイヤルパークホテル、ロイヤルパークホテル(東京・日本橋)、ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 東京汐留など全国14のホテルで提供する。
アイコニックブランドの4ホテル(東京汐留、名古屋、京都、大阪御堂筋)では玉ねぎを使ったオリジナルカクテルも販売する。
三菱地所グループは環境省皇居外苑管理事務所と連携し、2017年から「濠プロジェクト」と題して皇居外苑濠の環境再生や生物多様性保全に取り組んできた。
ヒシは水中の栄養素が豊富な場合に大量発生して水面を覆い、美観や他の水生植物の生育に影響を与えるため、環境省が定期的に刈り取りを行っている。その一方で、ヒシは繁茂によって水の浄化を進め水質改善につながるほか、小型生物の隠れ家となるなど生態系に多面的な役割を果たしており、「エコシステム・エンジニア」とも呼ばれている。

三菱地所ホテルズ&リゾーツは2019年から、このヒシを堆肥化して山梨県の有機農家と協働し、トウモロコシや玉ねぎを栽培。これらを活用した料理をホテルで提供する資源循環の仕組みを築いてきた。今回提供されるスープは、松山昌樹グループ統括総料理長監修のもと、八ヶ岳産の野菜の甘みと旨みを生かした仕上がりとなっている。
都市と自然、ホテルと農家を結ぶ循環型の取り組みは、SDGsの目標「住み続けられるまちづくり」「つくる責任つかう責任」「パートナーシップで目標を達成しよう」への貢献を目指しており、ホテルの食体験を通じて身近に感じてもらう。