東武鉄道は8月26日、一棟貸しの蔵ホテル「The bath&bed Team」事業などクラウドファンディングを活用した遊休不動産の再生事業を展開するエンジョイワークス(神奈川県鎌倉市)と協業しながら、埼玉県川越市をはじめとする地域の関係者と連携し、川越市内の空き蔵をリノベーションした一棟貸しの宿泊事業に始めることを発表した。クラウドファンディングを使いながら地域関係者と協創を図り、観光振興と地域の歴史的建造物を保全するなど社会課題の解決に取り組む。
同事業では、川越の景観を象徴する歴史的建造物である「蔵」を一棟貸しの宿泊特化型施設としてリノベーションし、宿泊を通して川越の魅力を体感できる新たな観光拠点を創出する。蔵のリノベーションにかかる費用をクラウドファンディングで募るほか、宿泊施設の運営事業者の募集をはじめ、事業運営の多くの部分で市内観光施設や飲食店等との連携を図る。地域関係者との連携を一層強化することで、市内観光消費のさらなる活性化やナイトタイムエコノミーの推進を図るだけでなく、沿線地域の歴史的建造物の保全の一助となることを目指す。
同事業を実施するに当たっては、エンジョイワークスと協業するとともに、市内の蔵の保全や創業支援を行う川越市とも連携。当面は2026年度中に一棟開業することを目指すとともに、将来的には市内外での展開拡大も視野に検討を進める。
「2021年から実施している事業共創プログラム『TOBU Open Innovation Program』を通して、スタートアップをはじめとするさまざまな企業や地域の関係者と連携を図りながら、今後も沿線地域の発展に資する取り組みを進めていく」と同社。