9月は敬老の日(今年は15日)があり、敬老月間です。その一方で9月1日が「防災の日」でもあるので、防災月間でもあります。そこで、見直したいのが災害時の備えです。高齢で独居の方はとかく見逃しがちな普段の備え。点検するには良いタイミングです。
今年も暑さがようやく収まりつつある中で、これから秋に向けて台風のピークを迎えます。併せて、今や恐怖すら感じるようになった「線状降水帯」は急に私たちを襲い、水害の恐怖を感じさせます。さらに南海トラフ地震が発生する可能性がここ数年は高まってきており、ニュースや科学番組などでたびたび警鐘が鳴らされています。
日常の備えは、食料と水分補給用の飲料で「3日分」が定着しています。ただ、それはご自宅にいる際に限られることで、問題は外出した際に何か災害に遭ってしまった時の対応でしょうか。
もし外出した際に被災したら、まずどこへ避難するのか。そして、誰に連絡をするのか。行楽のシーズンを迎え遠方への外出が楽しめる時期ゆえに、十分な配慮と確認をしたいものです。皆さんの地元の自治体による公共施設は、避難所になることが多くなり、かつ当面の災害用の物資を備えているようになってきています。迷ったら、まずは飛び込むことで良いかもしれません。また、普段訪れない地域で被災した場合も同様です。
もちろん、被災したのが自宅から近隣であれば、自力で自宅に戻るという選択肢もありますが、自宅がやむなく被災している場合の想定も必要です。高齢のかたであれば、戻るために必要な体力も現実的です。そして、なにより、災害時になんでも連絡を取り合える人を一人でも増やすことが孤立しないコツかもしれません。普段のコミュニケーションが、防災の第一歩にもなっていますね。
寄稿者 猪股透人(いのまた・はやと)シーキューブ㈱ https://c-cube.life/