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地上の別天地~不忍池の蓮の花・東京都台東区~ニッポンを歩こう152

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蓮の花(蓮華)は、清らかさや聖性の象徴。「蓮は泥より出でて泥に染まらず」という日本人にも馴染み深い中国の成句が、その理由を端的に表している。原産地はインド亜大陸とその周辺である。その後、日本に渡り帰化植物となった。また、日本では古名「はちす」と言い、「はす」はその転訛だ。水芙蓉もしくは単に芙蓉、不語仙、池見草、水の花などの異称を持つ花である。

仏教では、極楽で蓮華が咲き誇ると言われる。そのため、多くの仏具に蓮の花があしらわれている。また、極楽浄土に往生し、同じ蓮花の上に生まれ変わって身を託すという「一蓮托生」という言葉の語源にもなっている。

7月中下旬になると、ここ不忍池は一面に蓮の花が咲く。葉柄よりも長い花茎を水上に出して、白またはピンク色の大輪の花が咲き誇る。しかし、早朝に咲き、昼には閉じてしまうため、夜明け前からカメラを構える方が出没する。そして、上野公園から朝日が昇ると、不忍池には、一筋の光の道ができる。まるで天界に続く道のように、きらきらと蓮の花を照らす。

早起きは三文の徳、このピンク色の姿は一見の価値、夏の風物詩である。

(2023.07.17.撮影)

(これまでの特集記事は、こちらから) https://tms-media.jp/contributor/detail/?id=8

取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長

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