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航空2社の中間決算、JAL増益・ANAは通期予想上方修正へ

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JALとANAの2026年3月期第2四半期(2025年4〜9月)の業績が出揃った。JALは上期累計で再上場後の過去最高売上と大幅増益を確保した。ANAは売上が上期として過去最高となる一方、営業利益は減益となったが、日本貨物航空(NCA)連結などを織り込んで通期業績を上方修正した。

JALの上期売上収益は9839億円(前年同期比9.1%増)、EBITは1097億円(28.0%増)、純利益は676億円(35.6%増)と堅調であった。通期見通しは据え置き、中間配当46円を決定し、総還元性向50%程度の実現に向けて自己株式200億円の取得を決議した。旅行需要では国際旅客と国内旅客の双方で旅客数が堅調に推移し、貨物は専用機ネットワーク拡充と中国・アジア発北米向けの取り込みで増収となった。

セグメントではフルサービスキャリアが増収増益(売上7751億円、EBIT762億円)となり、LCCは増収ながらEBITが減少した。マイル・金融・コマースは発行マイル増加などで着実に伸長し、その他も地上支援の受託が堅調であった。運航計画面では、成田=デリーの新規開設(2026年1月17日)、JTAによる那覇=台北の国際定期便開設(2026年2月)など、インド・台湾需要を取り込む布陣を敷く。ZIPAIRは冬季の北米・アジア主要路線を増便し、2026年2〜3月には成田=オーランドのチャーターを設定する。日本発フロリダ直行旅客便としては初で、レジャー向けの新規造成に弾みがつく見込みだ。

ANAは上期売上高1兆1904億円で上期として過去最高を更新した一方、営業利益は976億円と減益となった。国際線は訪日と日本発レジャーの取り込みで数量・収入ともに増加し、国内線は搭乗率が改善したが収益性は構造的課題と位置付ける。国際貨物は為替影響や自動車・ECの需要減で収入が減少したが、NCAのグループ化でネットワーク最適化と欧州線拡充(成田=フランクフルト開設)を進める。

同社は通期見通しを売上高2兆4800億円、営業利益2000億円、純利益1450億円へ上方修正した。上期は費用が想定を下回ったほか、NCA連結による国際貨物収入の増加を織り込んだもので、営業利益2000億円は過去2番目の水準と説明する。

情報提供 トラベルビジョン(https://tms-media.jp/wp-admin/post-new.php

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