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アジア・トレイル会議 in 宮城、国内外から200人が参加し閉幕

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宮城県は11月14~16日、世界各国・地域のトレイル関係者が集まる国際会議「アジア・トレイルズ・カンファレンス2025 in 宮城(ATC2025)」を開催した。日本での開催は2015年の鳥取大会以来2回目。(写真はあいさつするアジア・トレイルズ・ネットワークの周事務局長)

初日のシンポジウムには国内外から約200人が参加し、「歩こう、感じよう、育てよう 地域とともに繋ぐ道」をテーマに議論が行われた。

冒頭、宮城県の村井嘉浩知事は「自然災害を乗り越え、アジア、そして世界にトレイルの輪が広がることを願う」と述べ、蔵王町の村上英人町長やアジア・トレイルズ・ネットワーク(ATN)の周聖心事務局長らが挨拶した。

モンベルの辰野代表が講演

基調講演にはモンベル代表取締役会長の辰野勇氏が登壇。辰野氏は同社が掲げる「7つのミッション」や、防災・一次産業支援などアウトドア企業ならではの地域連携の取り組みを紹介した。また、エコツーリズムを通じて地域の魅力を体験する「ジャパンエコトラック」を例に、トレイルが地域振興や防災に寄与する可能性を強調した。

続くセッションでは「トレイルと地域連携」「トレイルの持続可能性」「トレイルと観光」などをテーマに、アメリカ、南米、オーストラリアの専門家と宮城県の小林徳光副知事が講演し、議論が交わされた。

最終日の16日には、「宮城オルレ」の新コース「多賀城コース」のオープンセレモニーがJR多賀城駅前広場で開かれた。

韓国・済州島発祥の「オルレ」を基にした宮城版トレイル「宮城オルレ」は、地域の自然や暮らしを身近に感じながら歩くことを目的とした「歩く旅の道」として整備されてきた。

民家の路地裏や田園地帯、森や海岸沿いをつなぎ、地域の日常と観光を結ぶ点が特徴で、2018年の開始以来、これまでに5コースが開設され、累計約8万人が利用してきた。

今回オープンした「多賀城コース」は、蔵王の自然と温泉を楽しむ「蔵王・遠刈田温泉コース」と並ぶ新規2ルートの一つで、創建1300年の歴史を持つ多賀城跡や多賀城南門、多賀城碑、浮嶋神社などを巡る約8.5キロの行程が設定された。セレモニーでは深谷晃祐多賀城市長が「世界中の皆様に『また訪れたいまち、多賀城』と思っていただきたい」と期待した。

新コースを歩き初め

式典後のウォーキングイベントには国内外から約1200人が参加し、ガイドの説明を聞きながら歴史的景観と地域住民との交流を楽しんだ。オルレらしい「日常と観光を結ぶ道」として、多賀城の魅力を五感で味わえる内容となった。

また、多賀城跡あやめ園の芝生広場では「ASIA HOTTO! Festival」が開かれ、韓国や台湾のグルメ、地元食材を使った料理のブースが並んだほか、民族衣装体験や韓国メイクなどでにぎわった。

宮城県は今回の国際会議を契機に、「宮城オルレ」の魅力を国内外に発信し、トレイルを通じたインバウンド誘客と持続可能な地域づくりを進める。

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