HISは2025年12月26日~2026年1月4日出発の海外予約状況を集計した「HIS年末年始 海外旅行予約動向」を発表した。年末年始の予約者数は前年比99.1%と前年並みで推移し、近距離のアジアが主流を保ちながらも欧州と中近東の構成比が拡大した。
同社の集計は11月7日時点の予約実績を基に算出したもので、対象はツアー、ダイナミックパッケージ、航空券で、キャンセル数は除外している。
渡航先の地域別ではアジアが58.6%を占め、そのうち東アジアが31.9%と近距離志向が根強い。一方でヨーロッパは前年から+1.7ポイント、中近東は+0.9ポイントと拡大した。

平均単価は前年比105.6%の24万8000円となり、欧州・中近東の伸長に加え、円安と現地物価高が押し上げ要因になった。ユーロは前年同日比で10円以上の円安で推移し、単価上昇に寄与した。
予約が伸びた方面では、11月1日に大エジプト博物館がグランドオープンし話題となっているエジプトの玄関口カイロが前年比194.2%と急伸し、2019年比でも219.9%と好調となった。グアムは12月29~31日出発のHISチャーター3便が完売となり、前年比168.8%。サグラダ・ファミリアのメインタワーの完成を控えるバルセロナは前年比152.4%を記録した。地方発の座席供給増も追い風で、ホーチミンは中部発が前年比250.0%、セブ島は関空発が211.9%と伸びた。
出発は12月26~28日に集中し、この3日間で全体の50.7%を占める。出国ピークは12月27日、帰国ピークは1月3日となった。
顧客構成はお子様連れが37.2%、カップル・夫婦が21.9%で、年代では50代20.0%、20代19.2%が中心となった。
情報提供 トラベルビジョン(https://www.travelvision.jp/news/detail/news-119715)