宮地嶽神社(みやじだけ)は、福岡県福津市にあり、全国にある宮地嶽神社の総本社である。年間220万人以上の参拝客が訪れ、正月三が日には100万人以上の人々が訪れる。
2月下旬と10月下旬に、男坂の石段から宮地浜まで真っ直ぐに伸びる参道の延長線上に夕日が沈む。「光の道」と呼ばれ、2016年2月に日本航空のCMをきっかけに有名となった。参道は、今では事前予約の有料席や整理券による観覧となっている。
創建は約1700年前、神功皇后が、渡韓の際に宮地岳に祭壇を設け、祈願し船出したのが始まり。
現在の境内は宮地岳の山腹に位置する。
開運商売繁昌の神社として知られ、宗像地方では宗像大社と相並ぶ。日本一大きいと称される大注連縄と大太鼓・大鈴も有名だ。そして、表参道には土産店が立ち並び、商売繁昌にちなんで招き猫やダルマを販売する。また、餅面に神紋である三階松紋を記した「松ヶ枝餅」も売られている。
正面石段は「男坂」と呼ばれる。そして、石段から西向きに伸びる参道は、門前を抜け宮地浜に至る。約800mの直線道路の先には相島を望む。
地域に合ったスピード感は必要なこと
全国各地の神社は、地域密着の象徴だ。それ故、地域住民にとって、大切な存在として守られてきた。しかし、何らかの機会に有名になると、観光コンテンツ化されていく。良いのか悪いのか、オーバーツーリズムと化すことも少なくない。もろ刃の刃、観光振興もしっかりと準備しないと大きな痛手を生じることもある。
ともあれ、この日は曇り空。次の機会は青空を見てみたい。
(2025.01.17.撮影)
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取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長