武田の笹かまぼこ(武田武士代表、宮城県塩竈市)は11月21日(金)、仙台地裁に自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約5億円。
同社は1935(昭和10)年4月創業、62(昭和37)年8月に法人改組された。自社工場で笹かまぼこを中心とした練り製品を製造し、JR仙台駅構内や道の駅、空港、百貨店などで販売。本店では、団体客を受け入れられるレストランも併営し、2013年3月期には年間売上高約6億1900万円を計上していた。
コロナ禍以降は、松島に笹かまぼこの自動販売機を導入したほか、宮城の特産品とのコラボ商品を販売。「新東北みやげコンテスト」で最優秀賞を受賞した。
しかし、コロナ禍以前から競合によって散発的に赤字を計上するなか、新型コロナの影響で観光客が減少し、21年3月期の年間売上高は約7900万円に落ち込んだ。観光客の回復と新商品の開発によって売上は増加傾向にあったが、「支払い利息などが重荷となり、近年は連続で赤字を計上」(帝国データバンク)。11月20日付で事業を停止していた。
情報提供 旅行新聞新社(https://www.ryoko-net.co.jp/?p=159214)