サカセ化学工業（福井市）は、宿泊施設の業務効率化とブランド価値向上を支援するオーダーメイドホテル用カートの受注生産を開始した。医療機関向けカートで国内トップクラスのシェアを持つ同社が、新たに宿泊業界向けに展開するもので、第一号案件として兵庫県城崎温泉の老舗「西村屋ホテル招月庭」が採用した。

同社は医療分野でのオーダーメイド製品開発で蓄積したノウハウをもとに、サイズ、仕様、機能、デザインの細部まで宿泊施設の要望に合わせて設計する仕組みを整えた。

西村屋ホテル招月庭では、施設の雰囲気に合わせたデザインの下膳カートやサービスワゴンを導入し、客室係の作業効率の向上と館内の統一感ある空間づくりに寄与している。

特設サイトを通じて相談や発注を受け付けており、用途やサイズ、必要機能を聞き取った上で設計し、必要に応じて試作品の製作や現場調査も行う。

価格は1台あたり10万～50万円（税抜）を見込んでおり、2025年度はラグジュアリー層を中心に5施設での採用を目標とする。