鎌倉市観光協会は1月1日、新年の方針として「地域生活と観光の調和」を重視する姿勢を示した。
同協会の中村悟会長は、新春のあいさつの中で、2025年は多くの観光客が鎌倉を訪れた一方で、観光の集中が市民生活や歴史ある街並みに与える影響について議論が高まった一年だったと振り返った。協会としても、鎌倉の価値を次の世代へつなぐ責任の重さを再確認したと伝えた。
中村会長は2026年の取り組みの方向性として、観光客と市民のどちらにも心地よい街をつくることを軸に置くと説明した。混雑の状況をリアルタイムで伝える仕組みの整備や、電車やバスなど公共交通の利用を促す取り組みを強め、観光と市民生活のバランスを保つ環境づくりを進めるとした。
また、特定の場所に人が集まりすぎない「分散型観光」の推進にも触れ、寺社や季節の自然、商店など、市内のさまざまな魅力を幅広く伝えることで、観光客がゆっくり街を巡れる流れをつくると述べた。
さらにデジタル技術の活用を進めながらも、鎌倉らしい対面での温かい交流や体験の価値も大切にする姿勢を示し、便利さと人のふれあいを両立させる観光の形を目指すと伝えた。
中村会長は「市民や地元の事業者と一緒に、住む人も訪れる人も満足できる鎌倉をつくる一年にする」と語った。