高齢者ドライバーの問題が年々増大し、残念ながら悲惨な事故もまた増えています。皆さんの周りにも、高齢でなお自動車の運転をされる方がいらっしゃるのかもしれません。特に地方在住の方は、車での移動は生命線担っている方も多い事でしょう。車無くしては成り立たない生活と、「もう車の運転は心身ともに困難になってきている」という思いが相反してしまっているようです。
とは言え、車の運転の自粛は進まないですし、周囲も勧めにくいことでしょう。あげく、ニュースで見る高齢者の運転講習の内容がいかにも甘いというのもあり、若年層には不安が尽きないようです。
介護の立場で言うと、まず視力は運転の自粛へ向けた第一歩でしょうか。
老眼はもちろん誰もが進みますが、物がかすんだり、二重に見えたり、周囲が暗くなってきたら、最早運転には適さない視力といえます。もし、身近な高齢者ドライバーの日常生活で、そのようなコメントや場面を見たら注意してみてみましょう。
また、「歩く」という動作もポイントです。ここで言う「歩く」とは、高齢者の歩行能力もそうなのですが、ブレーキとアクセルを問題なく踏み込める脚力の目安であり、運転中の姿勢保持が継続出来るかの見極めになります。高齢者ドライバーの事故で圧倒的に多いのは、ブレーキとアクセルの踏み間違いです。とっさにブレーキを踏みこむ脚力は事故回避に欠かせません。歩く姿からも、運転の見直しを示唆しています。
最後にもう少し違う観点で言うと、高齢者ドライバーの運転の動きは、走行中も緩慢になりがちです。3月を迎え、いよいよ春に向かう季節にもなり、観光シーズンも間近となりました。高齢者ドライバーも寒さを抜ければ外出を楽しむ季節が戻ってきます。高齢者ドライバーのマークを車体に貼る方は、その動きに自覚的です。若葉マークの運転同様、高齢者ドライバーの動きは、適切な車間距離の確保と併せて、温かい目でも見て頂ければと思います。
寄稿者 猪股透人(いのまた・はやと)シーキューブ㈱ https://c-cube.life/