浪江町は4月15日、同町内の公共施設14カ所へ再生可能エネルギー100%電力の供給を開始した地域エネルギー会社「なみえミライエナジー」の設立報告会を浪江町役場で開催した。エネルギーの地産地消による脱炭素化と地域経済の発展を両立させ、ゼロカーボンシティの実現を目指す。
報告会では吉田町長となみえミライエナジーの清水社長が設立の背景と今後の事業展望を説明し、4月1日から浪江町役場や「道の駅なみえ」など公共施設14カ所への電力供給を開始した実績も報告した。
2030年度のCO2削減目標を前倒しで達成の見込み
再生可能エネルギー100%電力への切り替えにより、対象14施設のCO2排出量を実質ゼロに削減できる見込みだ。2024年度に約943トンのCO2を排出していた同施設群の排出をゼロにすることで、浪江町が公共部門に設定している2030年度の目標値1,000トンを前倒しで達成できる見通しとなった。
浪江町・ミライト・ワン・タクマエナジーの3者が出資
なみえミライエナジーは、浪江町、ミライト・ワン(東京都)、タクマエナジー(兵庫県)の3者を株主として1月7日に設立された。資本金は1億円。
エネルギーの地産地消の仕組みを構築し、事業収益を通じてまちの経済発展や持続可能な復興まちづくりを担うことを事業理念に掲げており、電力供給事業を皮切りに段階的に事業を拡大する計画だ。
観光資源としてのエネルギー活用も視野に
今後は太陽光・風力・バイオマスなど多様な再生可能エネルギーによる自社電源の開発事業のほか、公共施設向けエネルギーマネジメントのノウハウを生かした電気設備保安管理やエネルギー最適化支援にも取り組む。
さらに、ゼロカーボンシティの情報発信や、エネルギーを観光資源として活用した視察旅行の事業化など、まちの魅力向上につながる地域活性化事業も展開する予定だ。
吉田町長は「環境に優しい未来への復興という目標を具体の形にする原動力となる」と述べており、清水社長は「駅周辺の大規模開発と脱炭素を両輪で進めるためのチャレンジ」とコメントしている。