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参加者1人あたり35件と充実の予約商談が実現!「ランデヴー・アン・フランス2026」

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現地レポート3

フランスの観光資源を国際市場にアピールしたい地方観光局やDMCと、世界中の旅行会社などをつなぐフランス最大の旅行業界向けBtoB見本市「ランデヴー・アン・フランス」が、2026年も3月31日、4月1日の2日間にわたり華やかに開催された。

今年の会場は南仏「プロヴァンス・アルプ・コートダジュール地方」の中心都市ニース。20年目の記念すべきイベントにふさわしく、主催のフランス観光開発機構の発表によると世界52ヵ国から総計約1850人もの旅行業界のプロフェッショナルたちが集結した。フランス国外のの旅行会社からの参加者は814人で、フランス側の出展企業・団体数もじつに704にも及んだ。

世界中から招待された28人のジャーナリストの1人として参加した筆者が、3回にわたってレポートする。

事前予約システムによる充実した商談の数々

旅行業界のBtoB見本市である「ランデヴー・アン・フランス」の最大の目的は、フランス国内からの「出展者」にとっても海外からの「参加者(旅行会社など)」にとっても「商談」に違いない。

逆に言えばこうしたBtoB見本市への参加や出展をためらわせるものがあるとすれば、それは「どれだけ質・量とも充実した商談ができるのかわからない」、つまり「渡航や参加や出展にかけた時間や費用などに対して効果を保証する担保がない」という点だろう。その点、「ランデヴー・アン・フランス」はじつは安心して参加できる見本市だという印象を受けた。

会場中で熱心な商談が行われた

主催者は出展者と参加者(旅行会社など)をマッチングさせるウェブサイトを事前に用意。まずはそこに出展者・参加者双方が自分たちの提供する、または提供したいと思っている旅行内容や旅行先やサービス、そしてもちろんフランス国内のどの地域や海外のどの国からの参加なのかを事前に登録する。

そしてその内容をキーワードなどで検索して、事前にアポ取りをする。これにより「会いたい商談相手」とのミーティング設定が事前に、かつ確実に可能となる。

こうした「事前予約」された商談だけでも約2万8500件に及んだという。単純計算して1つの出展者あたり40件、1人の参加者あたり35件。ちなみに1つの商談の時間枠は移動も含めて20分とかなり長めだ。

2日間の商談会でこれだけ事前アポイントが決まっていれば成果も大いに期待できるため、双方安心して参加できる。もちろん相手のスケジュールが空いていれば「アポなし・飛び込み」の商談も可能だ。

天窓がある明るい会場も「気持ちよく商談できる」と好評だった

筆者は各国で行われるこうした旅行業界のBtoB向け見本市に何度も参加してきた。その中には同様のマッチング用サイトが用意されていることも多いが、出展者も来場者も「所在なさげ」にしている人がこれほどまでに少ないものはかなり珍しいと感じた。

充実のプレツアーはなんと60ルートから選択可能!

さて「ランデヴー・アン・フランス」の実施前には希望者のみを対象にした通常5日間のプレツアーが実施された。その数、なんと60ルート(今回の会場となったプロヴァンス・アルプ・コートダジュール地方で43ルート、他の地方で17ルート)。

著名な観光地のみならず、まだまだ知られていないスポットも多く含まれる。まさに前々回の記事で紹介したフランス観光開発機構のアダム・ウビュイCEOの「従来型の旅行だけでなく、サステナブルツーリズムやアグリツーリズムやスポーツツーリズムなど、付加価値のある旅行形態を積極的にアピール」という言葉通りのバラエティーに富んだ内容だった。

ちなみに海外から参加した旅行会社の人たちの60%がプレツアーに参加したという。

充実のパーティーとランチでの交流も

「商談」というある意味お堅い場以外にも、参加者や出展者の交流の場があった。それは前夜祭も含めた3晩続くパーティーだ。

パーティーでは「来賓の挨拶」タイムもあるのだが、サッと終わらせるのがフランスならではのスマートさ

驚いたのが食事の充実ぶり。その場で殻を外してくれるオイスターなどコートダジュールならではの逸品の数々を堪能できた。

最終日のフェアウェルパーティーはショッピングセンター内の数軒のレストランが様々な料理を提供し大盛況

また日によっては「似顔絵かき」や「花束作成」、「メイクアップ」や「香水づくり」のコーナーも。飲み食いとおしゃべりだけでなくさまざまな角度からフランス文化を楽しませる内容だ。

「似顔絵かきコーナー」には長蛇の列。きっと素晴らしい思い出になるだろう

商談会中のランチも他の国々ではケータリングだが、今回はテーブルについての3コースランチ。さすがは美食の国フランスだ。

「直接顔を合わせる機会が大切」と参加者

さてこの「ランデヴー・アン・フランス」に日本からは前回同様46人の旅行会社関係者が参加し、充実した時間を送った。その中の1人、第1回から始まって今まで何度も参加してきて、日本チームの人たちから「団長」というニックネームで慕われているのが株式会社ツアーデスクの橋本亨介セールスマネージャーだ。彼からこの「ランデヴー・アン・フランス」に参加する意義を伺った。

いつもにこやかで日本チームの「精神的支柱」だった橋本「団長」

「現地に来て直接話して生の情報がとれるのは、本当に貴重な機会だと思いますね」。インターネットでさまざまな情報が集められ、メールでもやりとりできる時代。それでも直接話すことでわかる「発見」もある。

「それからとっつきにくい人もいるフランス人ですが、直接話せば友だちになれます。そうすればビジネスの話もうまく進みます」。旅行業は結局は「人と人」で成り立つ仕事だ。

「以前会った人と一度に旧交を温められるのも魅力です」。フランス中に散らばるビジネスパートナーたちだが、「ランデヴー・アン・フランス」に参加するだけでその多くと再会できる。「こういう機会を提供してもらえて本当にうれしいです」

橋本氏の笑顔がこのイベントの充実ぶりを物語っている。

さて滞在中に日本チームのお世話をしてくれたフランス観光開発機構のお二人、プロモーションマネージャーの金田レイラ氏とダンドー神谷明子氏も素晴らしいホストぶりだった。

しっかり働きながらもユーモアを忘れない。まさにフランスらしいホスピタリティ

朝の集合から昼間の商談会にかけては、わかりやすい指示と説明。そして夜のパーティーでは夫婦漫才さながらの見事なかけあいを披露して、参加者たちをもりあげた。

「今回初めて参加したんですけど、そんな気が全然しないですね」。参加者の声に筆者も激しく首肯したい。

【取材協力】

フランス観光開発機構 www.france.fr/ja

プロヴァンス・アルプ・コートダジュール地方観光局 www.provence-alpes-cotedazur.com

エールフランス航空 www.airfrance.co.jp

寄稿者(文・写真) 柳沢有紀夫(海外書き人クラブ代表)

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