大阪民泊みらい協議会は9月8日、大阪の観光と民泊のあり方を議論する第2回会合を大阪市北区で開催した。民泊関連の業界団体などから17人が参加した。地域との相互理解、事業者と地域の接点づくり、優良事業者の拡大を優先課題に整理した。11月までに開く第3回で対応策や制度運用を議論し、地域と共生する民泊の「大阪モデル」構築を目指す。
同協議会は、大阪の観光需要拡大と地域社会との共生の両立に向け、観光と民泊のあり方を議論する組織として5月28日に発足した。代表を務める立命館大学経営管理研究科観光マネジメントコースの山田雄一教授による基調講演と、参加者によるワークショップを通じて、民泊を地域に受け入れられる仕組みへつなげる課題と行動案を整理した。
地域との接点づくりを優先課題に
参加者からは、地域との相互理解を進めることや、民泊事業者が地域に顔を見せて接点を増やすこと、優良な事業者を増やして民泊への信頼を高めることが必要との意見が出た。特に、地域への挨拶を出発点に、町会や地域行事へ参加し、事業者自らが日常的な関係を築くことを重視する声が多かった。
ワークショップでは「大阪の民泊を持続可能にするために、私たちは『何を』『誰と』『どうやるか』」をテーマに、優先課題と具体的なアクション、連携すべき相手をグループごとに検討した。各グループの発表では、地域との接点を増やす行動を積み重ね、顔の見える関係をつくることが解決の糸口として共有された。
観光地化の課題と民泊の役割を整理
山田教授は「2030年代の大阪観光~その可能性と課題~」をテーマに講演し、観光地化に伴う地域課題を示した。今後の観光需要の拡大を見据え、地域との共生を実現する上で民泊が果たす役割について問題を提起した。
協議会では、大阪市との面会や大阪維新の会政策懇談会への参加を通じて共有した民泊の現状と課題も踏まえた。違法民泊への対応や制度・ルールの整備に加え、地域住民の不安やネガティブなイメージの払拭、地域にとってのメリットの可視化が課題として挙がった。優良事例の共有と横展開、市民の理解促進、地域への経済波及効果の可視化など、信頼関係を築くための取り組みを検討する。
第3回で対応策と制度運用を具体化
同協議会は11月までに残る1回を開催する予定だ。第3回では、課題解決に向けた具体的な対応策や制度運用のあり方を議論し、地域と共生する持続可能な民泊の仕組みを「大阪モデル」として構築することを目指す。
全3回の協議会に加え、民泊の経済波及効果と地域への影響に関する調査・分析、行政への聞き取り調査による課題とニーズの把握も進める。民泊の実態理解を深め、地域との共生を前提とした制度と運用の具体化につなげる。