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東京都八王子市、新ランドマーク「桑都の杜」が開園 文楽座舞台を活用し文化発信

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八王子市に10月3日、新たな市民の憩いの場「桑都の杜」が開園した。明治時代から約130年間、八王子医療刑務所として市民の立ち入りが制限されてきた土地が、公園、ミュージアム、ライブラリー、交流スペースが一体となった複合施設として生まれ変わった。オープニングセレモニーには初宿和夫市長をはじめ、国や都、姉妹都市の関係者、多くの市民が駆けつけ、地域の新たな門出を祝った。

市民と共につくった「サードプレイス」

桑都の杜が位置するのは、八王子市子安町の広大な敷地だ。この場所は明治28年(1895年)以来、八王子医療刑務所が置かれ、高い塀の内側は長らく市民にとって未知の空間だった。刑務所の移転後、跡地活用の議論が長年続けられ、市は防災機能を備えた公園として整備することを決定。愛称の「桑都の杜」は、市内外から寄せられた886件の応募の中から、地元の小中学生による投票を経て選ばれた。

初宿市長は「桑都の杜は、公園、歴史・交流ミュージアム、憩いライブラリーが一体となった、学び、交流、防災の機能を備えた新たな市民のサードプレイスだ。遊び、学び、交流し、八王子の歴史に触れる場として、皆様の手で育てていただきたい」と、施設に込めた期待を語った。

平時は憩い、災害時は防災拠点に

大規模災害時には広域避難場所となる「桑都の杜」

桑都の杜の最大の特徴は、その多機能性にある。広大な芝生広場は子どもたちが走り回れる遊び場であると同時に、大規模災害時には広域避難場所として約7,000人を受け入れる。建物の一部は帰宅困難者など約1,000人が3日間滞在できる一時滞在施設としての機能も備える。平時は憩いや交流の場、いざという時には安心と安全を守る拠点として市民生活を支える。

ひときわ目を引いたのが、広場に設置された木造舞台だ。この舞台は、宮大工の手により制作され全国巡回公演で使われていた旧文楽舞台で、日本財団から寄贈された貴重な歴史的資産だ。初宿市長は「かつて文楽の施設として使われていたこの舞台を日本財団から寄贈いただいた。こうした施設を活用して披露できることを大変嬉しく思う」と感謝を述べた。今後は市民の発表会や伝統文化の発信拠点として活用される。園内には、苫小牧市、日光市、小田原市、寄居町といった姉妹都市から寄贈された桜や記念樹も植樹されている。

多くの人々の尽力で実現した夢の公園

セレモニーは、高尾山薬王院の山伏による法螺貝の厳かな音色で幕を開けた。来賓として祝辞を述べた萩生田光一衆議院議員は、約20年前に国会で医療刑務所の移転問題を初めて取り上げた際の思い出を振り返り、「市民が足を踏み入れることができなかったこの跡地が、防災機能を兼ね備えた市民憩いの公園としてオープンすることを心からお慶び申し上げる。八王子の様々な人たちがバトンをつなぎ、みんなの思いを込めてつくった公園だ」と語った。

八王子市議会の箕部弥生議長も「この『桑都の杜』が、八王子の伝統を未来へとつなぎ、新たなまちのシンボルとして多くの人々が集う場所となることを期待している」と祝辞を述べた。式典には、東京都の小池百合子知事の代理として戸谷博之建設局次長が出席したほか、姉妹都市の苫小牧市や日光市などからも市長らが駆けつけた。

南口から市内へ賑わいを広げる

桑都の杜の運営は、今後15年間にわたり、PFI手法により八王子未来テラスパートナーズ(代表企業・ダイワリース)が担う。市は同施設を拠点として、八王子駅南口や中心市街地、さらには市内各地へと人の流れを広げ、街全体の活性化につなげる方針だ。

八王子芸妓衆による舞の披露

開園当日は、オープニングセレモニーに続き、お練りや柴燈護摩、八王子芸妓、祭囃子など八王子の歴史と文化を感じる催しも行われた。すでに広場からは子どもたちの歓声が聞こえており、閉ざされた歴史の地から開かれた未来の広場へと生まれ変わった桑都の杜は、八王子の新たな歴史を紡ぐ中心地となっていきそうだ。

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