【New!トップページ新着コメント欄追加】 学び・つながる観光産業メディア

お茶処の小洒落た時間~城下町の一服・愛知県西尾市~ニッポンを歩こう137

コメント

三河の小京都と呼ばれる西尾は、矢作川の下流域にある。また、国内有数の抹茶の生産地としても有名だ。その起源は、1271年、実相寺の開祖聖一国師が宋から茶の種を持ち帰り、寺の境内に播いたことに始まる。

西尾茶は、西尾市と安城市の2市で約150ha、約400t生産されている。抹茶の全国生産量の約20%である。西尾市北西部の稲荷山を中心に茶畑が広がる。茶葉の濃い緑、上品な香り、穏やかなうまみとコクが特徴だ。また、茶臼に使う御影石の産地が隣接する岡崎市にあり、お茶栽培の拡大につながった。

さて、西尾は、忠臣蔵でも有名な吉良氏が居城・西尾城を中心とした城下町でもある。お茶栽培のほかにも、古き町並みや味噌蔵が点在する。そして、昭和初期に城内に建てられた尚古荘には、茶室も配される。また、町中では、抹茶づくり体験もできる施設も作られている。

平成の大合併で、周辺の町も西尾市となった。明治時代に始まる旧一色町の鰻養殖は国内有数なものだ。また、吉良温泉では、2002年から夏の風物詩としてハワイアンフェスティバルが行われている。そして、三河湾に浮かぶ佐久島は、芸術の島としても有名となった。このように、抹茶だけでない観光コンテンツの開発が進められている西尾市周辺、これから先が楽しみな場所である。

(2016.11.04.撮影)

(これまでの特集記事は、こちらから) https://tms-media.jp/contributor/detail/?id=8

取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長

/
/

会員登録をして記事にコメントをしてみましょう

おすすめ記事

/
/
/
/
/