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【体験レポート】東京山側DMC主催「稲穂に感謝する収穫祭」雨中の神事が示す地域創生の未来

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東京山側DMCが管理運営するあきる野市の田んぼで、10月11日、信濃国車山神社の宮澤宮司を招き「収穫祭」が開催された。当日はあいにくの雨となったものの、観光業関係者、地域住民、そして探究型自然体験学習スクールに参加していた子どもたちを含む約30名が参列。日々の農作業の平穏と五穀豊穣に感謝する神事を通じ、日本の食文化と地域コミュニティの繋がり、そしてそれが地域創生に果たす役割の重要性を再認識する一日となった。特に、神事のクライマックスである玉串拝礼に、未来を担う子どもたちが参加した瞬間は、地域創生の持続可能性を象徴する光景であった。

イベントの幕開け:当日の空気感と期待

10月11日、あきる野市の田園風景の中に、青い雨具が鮮やかなコントラストを描いていた。集合場所であるビニールハウスには、開始時刻の11:00を前に、すでに多くの参加者が集結。小雨の中、ボランティアスタッフが慌ただしく準備を進め、参列者たちも軍手姿で設営を手伝うなど、一体感が生まれている。

参列者層は、この田んぼの探究型自然体験学習スクールに参加している親子連れに加え、地域創生やエコツーリズムに関心を抱く観光業界のプロフェッショナルが目立った。雨という困難な状況下での開催は、農作業と地域行事に対する真摯な姿勢を象徴しているかのようであった。参列者たちの表情には、悪天候の中でも、自然と文化の尊さを五感で感じたいという強い期待が垣間見えた。

白熱のプログラム:具体的な内容とハイライト

収穫祭は、信濃国車山神社の宮澤宮司を招いての神事である。

神事は、日々の農作業の無事と、この一年で得られた収穫への深い感謝を捧げることを主旨とする。静謐で厳かな空気感が辺りを包み込んだ。宮司が祝詞を奏上する声が澄んで響きわたり、参列者たちは日本文化の歴史的な重みと、自然への畏敬の念を深く体感している。

ハイライトは玉串奉奠である。神事に参列した大人だけでなく、田んぼの体験学習に来ていた子どもたちやその保護者も玉串を奉納した。この儀式を通じ、感謝の念が次世代へと受け継がれていく様子は、まさにこのイベントが目指す「日本文化の尊さを体感」させるという目標の達成を示していた。彼らの真剣な眼差しは、食の根源と、地域が育む営みの重要性を深く理解する機会となったことを物語っている。

参加者の声と広がる交流

神事終了後には、参加者全員が軽食を共にする「直会(なおらい)」が催された。直会では、田んぼで収穫された米でつくられたおむすびが振る舞われ、参加者たちはその場で感想を交換し合い、親睦を深めている。

参加者からは、以下のような具体的な声が上がった。

  • 「宮司さんの解説があり、古来からの行事の意義が明確になりました。単なる収穫ではなく、農業のプロセス全体への感謝という学びを得ました。」
  • 「雨の中での神事は、自然の力と向き合う農業の本質を教えてくれました。地域創生を考える上で、こうした文化的基盤が不可欠だと改めて認識しました。」
  • 「子どもたちが玉串を捧げる姿を見て、食育と地域文化の継承という点で、この神事が持つ価値の大きさを実感しました。」

おむすびを手に、観光業者、自治体関係者、そして地元住民がざっくばらんに意見交換を行う様子は、異なる専門性を持つ人々が「つながる」理念を体現するものであった。この交流は、今後の協業や新たな観光プロジェクトの着想に繋がる可能性を秘めている。

イベントが示す未来:地域創生への貢献と今後の展望

東京山側DMCは、この五感を刺激する神事を通じ、人々の心身を耕し、日本文化の風土並びに歴史を掘り起こすことを目指している。こうした神事は、観光産業のプロフェッショナルに対して、単なる観光地の紹介ではない、地域に深く根差した高付加価値な体験を提供するという道筋を明確に示している。

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