全国で高速バスを運行するウィラーグループのウィラーマーケティング(大阪市北区)と、レンタルスペース事業を手がけるスペースマーケット(東京都渋谷区)は10月22日、夜行バス利用者の早朝の居場所ニーズに応えるコラボキャンペーンを開始した。
両社の会員を対象に、それぞれのサービスで使える割引クーポンを相互配布し、「移動後も安心して楽しめる体験」を提案する。
ホテル代の高騰や地方からのライブ・イベント遠征の増加を受け、大学生から20代前半の女性を中心に夜行バスでの移動が増えていて、ウィラーマーケティングが運営する移動予約サイト「WILLER TRAVEL」では、夜行バス降車後の時間帯に利用できるスペースを求める声が多く寄せられていた。
一方、スペースマーケットのデータによると、夜行バス到着後のレンタルスペースの早朝利用は過去3年間で約25倍に増加。特に「ヘアメイク」「休憩」「着替え」を目的とした利用が多く、新宿駅や東京駅などのターミナル駅周辺が人気となっている。
キャンペーンは11月21日まで実施され、スペースマーケット会員には「WILLER TRAVEL」で使える500円割引クーポンを、WILLER会員にはスペースマーケットの予約で使える300円割引クーポンを配布する。両社は、夜行バス移動と降車後の快適な準備スペースを組み合わせることで、若年層の新たな旅のスタイルを支援する。
ウィラーマーケティングの担当者は「夜行バスの乗降時間帯は営業していない店も多く、身支度スペースを求める声が多い。レンタルスペースが安価に利用できれば、乗車前後も快適に過ごせる」とコメント。スペースマーケットの担当者も「推し活やイベント遠征前に安心して準備できる場所を提供し、快適なお出かけ体験につなげたい」としている。
両社は今後も、夜行バスと都市部のスペース利用を連携させた新たな移動・滞在スタイルを提案していく。