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金子みすゞが囁く~長門市仙崎~ニッポンを歩こう162

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金子みすゞは、大正時代末期から昭和時代初期に活躍した山口県長門市仙崎に生まれた童謡詩人だ。約500編の詩を遺している。しかし、彼女の詩は長らく忘れられていた。童謡詩人の矢崎節夫が1966年に「大漁」を読み、以後16年間、足跡を探し続けた。そして、生誕100年目の2003年4月、生家跡に記念館が開館する。

町中に凛として建つみすゞの生家
町中に凛として建つみすゞの生家
今は記念館になっている

ここ仙崎(せんざき)は、山口県長門市に編入されている。しかし、当時は旧大津郡仙崎町、日本海に面した青海島と本土にまたがる砂嘴に位置している。日本海側屈指の漁港、蒲鉾の産地としても知られる。また、戦後の引き揚げ港として名を残している。

仙崎漁港は、県内・下関漁港に次ぐ第二位の水揚高を誇る。特にイカ・アジなどの近海魚介類やウニ・アワビなどを取り扱う。近年、『仙崎イカ』のブランドのついたケンサキイカが有名だ。また、エソなどの白身魚を用いた蒲鉾は仙崎の名産となっている。

山陰本線の支線(通称・仙崎線)で長門市駅とつながり、仙崎駅は終着駅だ。その場所に、終戦直後は引揚者を運ぶ列車が入線していた。しかし、今は仙崎駅から長門市駅の間を往復するだけだ。

みすゞの生家は、漁村の栄華を物語るように、凛として建つ。短い人生をしっかりと後世につないでくれている。

(2024.01.19.撮影)

(これまでの特集記事は、こちらから) https://tms-media.jp/contributor/detail/?id=8

取材・撮影 中村 修(なかむら・おさむ) ㈱ツーリンクス 取締役事業本部長

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