1626年に徳川幕府が後水尾天皇を二条城に迎え、約9,000人が参加した「寛永行幸」から400年を迎えるのを記念し、京都では2026年、「寛永行幸四百年祭」が開催される。
江戸時代を通じて最大級の儀礼を現代に再現するもので、文化・平和・産業の発展をテーマに、京都の街全体が舞台となる大規模な新たな祭りが始まる。
主催は寛永行幸四百年祭実行委員会で、文化庁連携プラットフォームのプロジェクトとして実施される。後水尾天皇と将軍徳川家光が並び立ち、公武融和を象徴した寛永行幸を再現し、当時の華やかな行列や芸能文化を現代によみがえらせる。
メインイベントとなる「行幸行列再現イベント」は2026年12月6日に行われ、京都御所から二条城東大手門までの約2キロの道を舞台に数百人規模の時代行列を実施。雅楽の演奏や特別観覧席も設けられ、江戸初期の壮麗な行列の雰囲気を再現する。
また、京都文化博物館では特別展「寛永 太平がはぐくむ美」(2026年9月19日~11月15日)、泉屋博古館では記念展「寛永行幸 ―花の都の文化人―(仮)」(同年9月5日~10月18日)を開催。二条城では、行幸の際に用いられた二の丸御殿の障壁画を四期に分けて公開する予定。
プレイベントとして、2025年10月31日からは元離宮二条城で、風俗博物館の協力による「ミニチュア人形展示」が始まった。1/4スケールの人形約100体で行幸行列の主要場面を再現し、泉屋博古館所蔵の「二条城行幸図屏風」のレプリカを展示している。
実行委員会は「400年前の行幸を現代に甦らせ、京都から日本文化の魅力と平和の価値を発信する」としている。