関係人口から“定住候補”へ広がり
東武トップツアーズは2月15日、富山市およびNFTマーケットプレイス「HEXA」を運営するメディアエクイティと連携して実施した関係人口創出施策「TOYAMAみらい市民パスポート」の募集を終了したことを発表した。発行予定数1,000枚に対し、約2.4倍となる応募が集まり、県外在住者を対象とした取り組みを今後も展開していく。
同パスポートは、富山市に継続的に関わる「関係人口」を創出し、将来的な移住・定住につなげることを目的としたデジタル施策。募集対象を県外居住者に限定したにもかかわらず、応募者の74%が20〜30代と若年層が中心を占め、将来の富山市への移住について「本気で考えている」「少し考えている」と回答した層が合計58%に達した。さらに、富山市への居住または来訪経験を持つ応募者は89%に上り、既に接点や愛着を持つ層の参加が多かった点も特徴だ。
これらの結果から、単なる観光促進にとどまらず、「応援したい」「関わり続けたい」という地域ファンの裾野拡大と、移住予備層の可視化という二つの効果が確認された。関係人口施策が“定住候補の発掘”という次の段階へ進みつつあることを示す事例といえる。
パスポートの概要と特典
「TOYAMAみらい市民パスポート」は取得無料・譲渡不可のデジタルパスポートとして発行され、保有者には富山市内の文化・交流拠点を中心とした特典が用意された。具体的には、富山市ガラス美術館の常設展・企画展の入館無料、富山駅前コワーキングスペース「スケッチラボ」の2時間利用無料(ドリンク付き)、宿泊券や体験チケット、地元グルメ券などが当たる抽選アンケートへの参加権、オンラインコミュニティへの参加などが含まれる。
好循環の創出へ
東武トップツアーズは今後、「関心を持つ → 参加する → さらに関心が深まる」という好循環の創出を掲げ、関係人口の拡大と地域との持続的な接点づくりを推進していく方針だ。デジタル技術と観光・地域政策を掛け合わせた今回の取り組みは、地方都市における新しい関係人口施策のモデルケースとして注目されそうだ。