エイチ・アイ・エス(HIS)は4月24日、シンガポール政府観光局(STB)、シンガポール航空(SIA)、マンダイ・ワイルドライフ・グループ(MWG)と、シンガポールへの新たなレジャー旅行需要創出に向けた協力覚書を締結した。日本・シンガポール外交関係樹立60周年を契機とした取り組みで、4者の連携による送客強化を図る。
4者のリソースを統合、付加価値型商品を共同開発
今回の覚書は、観光交流を通じた相互理解の促進と友好関係の深化を目的とするもの。今後は、各社・各機関の知見やネットワークを活用し、特別感のある旅行商品やサービスの共同開発を進める。
HISの吉野真司執行役員は「プロモーションを通じて顧客満足度を高め、両国をつなぐ架け橋として送客強化に取り組む」とコメント。STB北アジア局長のセリーン・タン氏も「節目の年に多くの日本人旅行者を迎えたい」と期待を示した。
日本人渡航者は62.7万人、回復はコロナ前の7割水準
2025年の日本人のシンガポール渡航者数は前年比110%の62.7万人と回復が進む一方、コロナ前比では約71%にとどまる。シンガポールは体験価値の向上や高品質化を軸に観光戦略を進めており、今回の連携も需要回復の加速を狙う。
夏季にシャトルバス運行、現地体験を強化
具体施策として、7月18日から9月30日の期間、シンガポール中心部と「マンダイ・ワイルドライフ・リザーブ」を結ぶラッピングシャトルバスを運行。対象プランの利用者は無料で何度でも利用できるほか、5つのワイルドパークを制覇した旅行者には記念品を提供する。
さらに、同周年プロモーションアンバサダーの宇賀なつみ氏による動画コンテンツも展開し、現地体験の魅力発信を強化する。
プレミアム体験で需要創出へ
SIA日本支社長のシア・ナムクン氏は「プレミアムなレジャー目的地としての訴求を強化する」とし、MWGのジーン・チョイ最高営業責任者も「自然や野生動物体験を通じた新たな魅力を提供したい」と述べた。4者は今後、共同プロモーションや商品造成を通じて、シンガポールの体験価値を再定義し、日本市場における送客拡大を目指す。