組織行動科学®の研究・教育開発を行うリクエストは9月21日、仕事の理解や実践の違いを本人がどのような仕事として依頼を受け取ったかから確かめる実務解説「同じ話を聞いたのに、なぜ見えている仕事が違うのか。」を公開した。図解版PDF(全12ページ)と、具体的な会話例や実務手順、確認書式などを収録した報告書PDF(全14ページ)を、いずれも無料でダウンロードできる。
「見えている仕事」の違いを照合する
同資料でいう「見えている仕事」は、視覚そのものではなく、誰の何のために、何を確認・判断し、どこまで行えば終わると考えたかという仕事の捉え方を指す。同じ会議に参加し、同じ説明を聞いても、確認すること、つくるもの、動き方が違うことがある。その違いを論じる前に、まず実際に共有された情報を確認し、そのうえで本人がどのような仕事として受け取ったかを確かめる。
例えば「提案資料をつくる」という依頼も、商品の内容を説明する仕事、取引先が案を比較できるようにする仕事、課題そのものを相談する仕事として受け取られうる。これらは能力の高低を示すものではなく、問うべきは今回の仕事に必要な範囲が含まれているかだとしている。
「広く見る」と「すべて引き受ける」を区別
同資料は、仕事のつながりに気づいたことと、そのすべてを本人が引き受けることは別だとする。「見る必要のある範囲」と「自分が実行責任を負う範囲」を区別し、追加の確認が必要なら、誰がいつまでに担うかまで決めることで、「広く見る」を仕事の無制限な追加にしない考え方を示す。
また、依頼を受ける側だけでなく、依頼する側が省略していた前提も確かめる対象に含める。目的自体が未確定なら、まず目的を確かめる仕事として合意する。図解では、実現したいこと、見る相手、担う範囲、決まっている条件、まだ確かめることの5つから受け取った仕事を確かめる方法を紹介している。
980社・33.8万人のデータを基盤に
報告書PDFは、「目的と相手」「扱う対象」「時間の範囲」「事実と仮定」「分担と判断権限」「完了と結果」の6つの観点から仕事の受け取り方を比較する方法を解説し、記入例や確認書式、参照研究を収録する。図解版PDFは、全体像を確認したい人や、職場の打ち合わせで共有したい人に向けた全12ページとなっている。
リクエストは、980社・33.8万人の働く人のデータを研究・教育開発の基盤としている。代表取締役の甲畑智康氏は、2003年に東京藝術大学美術学部を卒業後、企業の人材育成・組織開発に20年以上携わってきた。2種類のPDFは、同社のリリースから無料でダウンロードできる。