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俯瞰するニッポン(その34)海上にキラキラ光る~東京湾アクアライン~

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東京湾アクアラインは、神奈川県川崎市と千葉県木更津市を結ぶ自動車専用道。1997年12月に開通した。総延長15.1kmの内、海底トンネルが9.5kmだ。途中から海上に出現する。そのトンネルと橋が直結する場所は人工島であり、「海ほたるPA」と命名されている。アクアブリッジと名付けられた橋梁は日本一の長さ(4,384m)。また、アクアトンネルは全国4位の長さ(9,607m)。海底道路トンネルとしては日本最長である。

東京湾アクアラインの全容
東京湾アクアラインの全容

インフラ整備が大きな変化を

アクアラインが完成するまでの房総半島の観光は、マイナスイメージが強かった。その理由は、東京から千葉へ京葉道路を進み、途中から一般道に入る道路が主流であった。そのため、夏場の観光シーズンともなると大渋滞に巻き込まれる。それ故、目的地までの時間を読むことすら難しかった。

しかし、アクアラインができると高速道路網の延伸が進み、陸路と海路共に選択肢が増えた。その結果、昨今は、JR特急列車の撤退や東京湾フェリーの減便が加速度的に進んでいる。

高速道路の拡充は、自家用車だけでなく、貸切バスや路線バスでの観光も増加傾向にある。全国でも有数の収穫量を誇るビワをメインにした道の駅や廃校となった小学校を活用したものなど、いずれもが特色を持った観光コンテンツとなっている。また、既存の観光施設も唯一無二とも言える動植物を飼育、ライトアップやイルミネーションの強化も図られている。

かつて、首都圏からの観光目的地として、伊豆半島にことごとく負けていた房総半島。しかし、アクアラインが起爆剤となり、早春の花々や新鮮な海鮮などが人気となっている。2009年にアクアラインの通行料が大幅に値下げされ、2013年には圏央道が半島山間部を貫くなど、追い風となる事象も数多い。木更津のアウトレットモールもその象徴であろう。

海上のオアシスを目的に

さて、アクアラインを通行するクルマのほとんどが、途中の海ほたるPAに立寄る。ただ単なるPAではなく、店舗設備や規模がSA以上である。展望デッキからは東京湾越しの富士山も見える。そのため、本来は通過すべき道路であるが、海ほたるでUターンできる仕組みも取り入れている。

海ほたるサービスエリアを俯瞰する
海ほたるサービスエリアを俯瞰する

羽田空港を離れる西向きの航空機のほとんどがD滑走路を利用する。そのため、アクアラインはなかなか全容を現わさない。しかし、今朝は南風が強く、A滑走路を南に飛び立った。ほどなく、眼下には剣のように真っすぐ伸びたアクアブリッジが見えてきた。

やはり、高速道路のインフラ整備は、観光地の明暗を産み出す。そう思うことも束の間、機体は雲海の上に入り、窓の外は白一色となっていた。

寄稿者 観光情報総合研究所 夢雨/代表

(これまでの寄稿は、こちらから) https://tms-media.jp/contributor/detail/?id=181

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