国土交通省海事局は6月4日、海技士国家試験などを担う「海技試験官」の募集を開始した。海技士として培った知識や乗船経験を活かし、船員の知識・技能を審査する国家公務員職で、今年10月1日付採用を予定している。
海技試験官は、国際条約や国内法規に基づき、船員の知識・技能を審査する専門職。海技士試験や水先人試験などの試験問題作成、筆記・口述試験の実施、受験者の能力評価、国家資格取得可否の判定などを担う。国交省では、「我が国の優れた船員の能力維持と海上交通の安全に貢献する重要な職責」と位置付けている。
一級海技士(機関)資格者を対象に募集
今回の募集は「機関系」で若干名を予定。応募には、「一級海技士(機関)の資格」「大学、高等専門学校、水産大学校、海上保安大学校、海技大学校などの三級海技士第一種養成課程修了」などの条件を満たす必要がある。また、一級海技士免許取得後の乗船履歴や、船舶・船員関連の教育・行政業務経験なども応募要件となる。
配属先は全国の地方運輸局等および内閣府沖縄総合事務局で、全国異動がある。給与は国家公務員給与法に基づき、これまでの経歴等を考慮して決定される。
海事人材不足の中、“現場経験”活用へ
海運業界では近年、船員不足や海技人材確保が課題となる中、海事教育や資格制度を支える専門人材の重要性も高まっている。
海技試験官は、現場経験を持つ海技士が国家資格制度を支える立場となる職種であり、国交省では「これまで海技士として培った経験が生かせるやりがいのある職務」として応募を呼びかけている。
業務には、海技士国家試験のほか、締約国資格証明書承認のための英語試験、水先人試験なども含まれる。
応募締切は7月31日
応募締切は7月31日必着。履歴書、海技免状写し、乗船履歴、志望理由書などを郵送または電子メールで提出する。
書類選考通過者には、8月中に面接試験を実施。面接は国土交通省海事局(東京・霞が関)またはウェブで行う予定。