JTBは4月24日、取締役会を開き、常務執行役員で長期ビジョン戦略推進担当の青海友氏(55)が6月30日付で代表取締役社長執行役員に就任する人事を内定した。同日付で現社長の山北栄二郎氏(62)は代表取締役会長に、取締役会長の髙橋広行氏(69)は相談役に就く予定。正式決定は6月30日の定時株主総会および取締役会での承認を経て行われる。
記者会見で交代の背景を説明
同日には都内で記者発表会が行われ、山北社長と青海氏が登壇。交代の背景や次期体制について説明が行われたほか、質疑応答やフォトセッションも実施された。
発表では、コロナ禍を経て大きく変化した観光・旅行市場に対応し、長期ビジョンの実行力強化と次世代経営体制への移行が今回の人事の狙いであることが示された。
青海氏、改革と新規事業を牽引
青海氏は1993年に旧日本交通公社(現JTB)に入社。営業や人事を経て、本社で旅行事業のマーケティングや経営企画を担当し、法人事業領域の拡大を推進してきた。2021年に執行役員、2022年には取締役兼常務執行役員(CSO)に就任。コロナ禍では経営改革を主導するとともに、イノベーション創発プロジェクト「nextender」を統括し、新規事業創出や共創による事業領域拡大を進めた。
2024年からはJTB Americas社長としてM&Aや出資を通じ、MICEやビジネストラベル事業の強化を推進。今年からは長期ビジョン戦略推進担当としてグループの将来像設計を担っている。
山北氏は海外戦略を牽引
一方、山北氏は1987年入社後、経営企画やグローバル戦略を歴任し、欧州事業や海外投資などを通じてJTBの国際展開を牽引。2020年から社長としてコロナ禍の経営を指揮してきた。
本社移転など体制刷新も
JTBは今年5月に本社を品川区から港区・汐留シティセンターへ移転予定で、組織基盤の再構築も進めている。旅行需要が回復する中、同社は新体制のもとで成長戦略の実行を加速させる方針。青海新社長の下、ポストコロナにおける事業構造転換と新たな価値創出が注目される。
※サムネイルは、山北社長(左)と青海新社長