国土交通省は6月1日、「エコレールマーク」の新規認定企業を発表した。今回、新たに取組企業としてトーホー、協賛企業として栃南通運、広島運輸の計3社を認定した。
エコレールマーク制度は、環境負荷の低い鉄道貨物輸送を一定割合以上活用している商品や企業を認定する制度。認定商品や企業にマークを付与することで、消費者に環境配慮型物流を“見える化”し、モーダルシフトを促進することを目的としている。
取組企業の認定条件は、500km以上の陸上貨物輸送のうち15%以上で鉄道を利用していることに加え、年間1万5,000トン以上、または1,500万トンキロ以上の輸送に鉄道を活用していることなど。協賛企業は、認定商品や認定企業の物流・流通に関与している企業などが対象となる。
今回認定されたトーホーは、フェアトレード有機珈琲や有機フェアトレード豆などの商品がエコレールマーク認定商品に含まれている。
制度全体では、認定商品が169品目(148件)、認定企業が96社、協賛企業が69社となった。
国交省によると、貨物鉄道のCO2排出量原単位は、トラック輸送と比較して約10分の1。一般消費者の環境意識が高まる中、物流過程で環境負荷低減に取り組む企業を可視化する役割を担っている。
認定企業には、花王、味の素、カゴメ、ライオン、江崎グリコ、ブルボン、ヤクルト本社、キユーピー、シャープ、ユニ・チャームなど大手メーカーも名を連ねており、食品・日用品・化学・住宅設備など幅広い業界へ広がっている。
物流業界では、2024年問題を背景にトラックドライバー不足や輸送効率化への対応が求められている。こうした中、鉄道貨物へのモーダルシフトは、CO2削減だけでなく、持続可能な物流網構築の観点からも重要性を増している。
一方で、鉄道貨物は輸送時間や積み替え、対応エリアなどに制約もあり、全輸送を置き換えられるわけではない。今回の制度拡大は、企業単位だけでなく、物流事業者や流通企業を含めたサプライチェーン全体で環境負荷低減を進める流れを示した形ともいえそうだ。