森ビルとアートコレクティブ・チームラボは、東京・麻布台ヒルズの「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」で、作品空間「Light Sculpture - Flow」を再オープンし、新シリーズ「Asymmetric Existence(非対称性存在)」「Chromatic Existence(色彩性存在)」を公開した。これを記念した特別展「宇宙の非対称性について」を10月8日まで開催している。(画像は新作の中で、新作の説明をする猪子寿之代表)
メディア向けの内覧会に参加した。新作に加え、移転前から親しまれてきた人気作品に囲まれて、猛暑を忘れた。
再オープンした「Light Sculpture - Flow」は、流れ続ける光が空間の中で秩序を生み出し、物質を持たない「光の彫刻」が現れる作品。今回公開した新シリーズでは、鏡の中と実空間に異なる光の彫刻が現れる「Asymmetric Existence」や、色彩そのものが彫刻となる「Chromatic Existence」など、新たな表現を体験できる。
定番の人気作品も飽きさせない。エントランスを抜けた先には、高低差のある立体空間を滝のような水の流れが駆け巡る「The Way of the Sea(海の道)」が広がる。斜面に立つと、光は人を避けるように流れを変える。来館者の動きに合わせて水の流れや魚の動きも変化し、作品の中に入り込んだような没入感を味わえる。
四季折々の花が咲き、来館者に触れられると散り、再び咲き始める「花と人、コントロールできないけれども共に生きる」、無数の光が鏡に反射して宇宙のような空間を演出する「Infinite Crystal World」など、作品名だけでは想像しにくい作品も多いが、実際に見ると作品の世界観が伝わってくる。
来館者が描いた魚が巨大な海を泳ぎ回る人気作品「スケッチオーシャン」では、自分で色を塗ったイカが壁面の海へ放たれ、泳ぎ始めた。部屋を出た後、そのイカが廊下を泳いでいるのを見つけた。作品が部屋を越えて移動するチームラボボーダレスならではの演出だ。
ウサギやカエルなどの動物たちが祭りのように館内を練り歩く「Walk, Walk, Walk」は、一番気に入っている作品だ。チームラボボーダレスがお台場に開業した当初から展示されている。歩く動物たちは眺めるだけではない。触れると、こちらを振り向いたり、迷惑そうな声を上げたり、まとった花々を散らしたりと、来館者の動きに反応する。
チームラボボーダレスは、作品が部屋を越えて移動し、他の作品と影響し合う世界を表現した体験型美術館。来館者は自由に館内を歩き回りながら、自らも作品の一部となる没入体験ができる。内覧会が終了する午後4時間際まで、3時間ほど滞在した。