風薫る陽気に誘われて、ふと足元を軽くしたくなる季節になりました。冷えを気にして分厚い靴下を履いたり、ボアが内側に沢山入った靴を愛用したり。それはついこの間の話だったのに、忘れてしまったりするから面白いものです。
陽気が良いと履きたくなるのがサンダルやぞうりでしょう。見た目にも涼しげで、世代を問わず男女ともに人気があります。足元の軽さはとても魅力的です。そんなサンダルですが、高齢者が履く場合にはいくつか押さえたい点があります。
まず、高齢者による屋外での長時間の歩行には向きません。最近は歩きやすいクッション性のあるサンダルも販売されていますが、外出先に合わせて履物を選びたいところです。
次に、「かかとのある」サンダルを選ぶことでしょうか。人は年齢と共に、歩行時にヒザから脚が上がらなくなり、足を引きづるように歩くようになります。その時にかかとにストラップなど、かかとが靴底から離れるようだと、かかとの踏み外しや、サンダルが段差に引っ掛かるなどして転倒のおそれがあります。また、踏み込みも安定しないことから捻挫を始め、ケガの要因にもなります。
これに3つ目を加えるなら、足指の先が出ないサンダル、でしょうか。そうなると靴の形状に近づくサンダルを選ぶしかないし、デザイン性も希薄になるのでは?と問われそうです。とは言え、私がなぜ足指が出ないサンダルを勧めるかというと、脚の指先の外傷回避が目的だからです。
例えば、高齢者は足特に足の指先を外出先で踏まれるということがままあります。足指のケガだけでなく、爪の剥離など、素足でいることによる弊害が出てしまいます。これを回避するのはやはり履物から指を出さないことではないでしょうか。
もちろん、足指がサンダルから出ていることのメリットは当然あり、それはなんといっても通気性です。高齢者もまた、水虫や皮膚疾患など、「乾かして」「周囲に疾患を自らまき散らさない」というスタンスは、集団での衛生管理でも欠かせません。
これからのシーズンに向けて大活躍のサンダル。汚れやほつれなどのメンテナンスもこまめにお願いします。
寄稿者 猪股透人(いのまた・はやと)シーキューブ㈱ https://c-cube.life/