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洋菓子店の倒産、原材料高で過去最多65件

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帝国データバンクが5月2日に公表した調査によると、2025年度(2025年4月-2026年3月)の洋菓子店の倒産件数は65件(負債1000万円以上、法的整理)となり、前年度比約27%増で2年連続の過去最多を更新した。

急速な物価高を背景に、小麦粉やバター、クリーム、カカオなど原材料価格が高騰。包装資材や人件費、水道光熱費の上昇も重なり、洋菓子店の収益環境は厳しさを増している。

コンビニ各社が中高価格帯のスイーツを強化したほか、大手洋菓子チェーンとの競争も激化。特に400-600円前後の中価格帯商品で価格競争が進み、「手頃な街のケーキ店」が苦境に立たされている。

調査では、2025年度の洋菓子店の営業利益率平均は0.7%と低水準に落ち込み、約3割が最終赤字となった。「減益」を含む「業績悪化」の割合は58.4%に達した。

原材料高を価格に転嫁できず、商品の小型化による「実質値上げ」で対応した結果、顧客満足度の低下を招くケースもみられたという。

倒産事例では、ショッピングセンターなどで7店舗を展開していた「グランドルチェ」(千葉)が、原材料費や人件費の上昇で事業継続を断念。埼玉県の「白鳥菓子工房」も、原材料価格高騰で収益確保が難しくなった。

一方、人気店では値上げへの理解を得ながら利益を維持する動きや、SNS活用、完全予約制による廃棄ロス削減などの取り組みも広がっている。

ただ、帝国データバンクは「カカオなど原材料価格の高騰は続く見通しで、洋菓子店の淘汰は今後も高水準で推移する可能性がある」と分析している。

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