JR東海は10月20日から、東海道新幹線に設置している車内防犯カメラの画像を使い、乗客の年代や性別、旅行目的などをAIで推定する実証実験を行う。防犯ではなく、乗客の利用実態を分析し、サービス改善に活用するのが目的。昨年度の検証で有効性を確認したとして、対象期間を広げて追加実施する。
車内防犯カメラで撮影した乗客の全身画像から、服装や所持品などの情報を抽出。AIを使って年代、性別のほか、利用目的がビジネス、観光、インバウンドなどのいずれに当たるかを推定する。
分析結果をもとに、子ども連れが多い列車や時間帯でのファミリー向けサービス、訪日外国人が多い時間帯・区間での案内や情報提供、観光・イベント目的の利用が集中する時間帯の列車設定などへの活用を検討する。
防犯カメラの画像を防犯以外の目的に利用することを巡っては、昨年度の検証発表時に、乗客への説明や周知のあり方などを巡って懸念が出た。JR東海は当初2025年11月に予定していた検証を延期し、周知を強化したうえで2026年1月に実施した。
2025年9月30日に公表した当初の実施案では、N700Sの1、6、8号車を撮影対象とし、「撮影箇所を避けてご利用いただければ、本検証に使用されることはありません」と明記していた。 延期後の2025年12月2日の発表でも、対象となる1、6、8号車を避けて利用すれば検証に使用されないと案内していた。
今回も撮影対象はN700Sで運転する列車の1、6、8号車だが、発表資料には対象号車を避ければ検証に使用されないとの記載はない。JR東海はホームページや公式X、駅のデジタルサイネージ、案内放送、きっぷうりばのポスター、EXサービスなどで撮影について周知する。
撮影区間は東京―新大阪駅間。10月20日~11月30日、2027年1月20日~2月28日、3月20日~4月22日、6月20日~7月31日の4回に分け、季節ごとのデータを収集する。
取得した画像などのデータは検証を委託する三菱電機に提供するが、それ以外の第三者には提供しない。検証以外の目的には使用せず、終了後に削除する。画像から作成する推定データには、特定の個人を識別できる情報は含めないとしている。