国土交通省は10月15日、静岡県沼津市の「(仮称)フィル・パーク沼津駅前プロジェクト」を、優良な民間都市再生整備事業計画として認定した。沼津駅南口に飲食店や物販店舗、広場を整備し、市が進める駅前広場整備と一体となって、回遊性や滞在性を高める新たな賑わい拠点を形成する。認定を受けた事業者は、民間都市開発推進機構による金融支援を受けることができる。
「沼津湊」をコンセプトに人が交わる空間へ
事業者はフィル・カンパニー。プロジェクトでは「沼津湊」をコンセプトに、港や市場のように多様な「ヒト・モノ・コト」が交わる空間づくりを進める。
整備後も沼津市、UR都市機構、フィル・カンパニーなどが官民連携でエリアマネジメントに取り組み、「誰もが訪れやすく、自由にくつろげる居心地のよい空間」を継続的に提供する考えだ。将来の駅前広場整備に向けた、先行的な実証の場としての役割も担う。
駅前と周辺商業エリアをつなぎ回遊促進
沼津駅周辺では、鉄道高架化などを含む「沼津駅周辺総合整備事業」が進められている。今回の計画では、鉄道と路線バスが結節する南口の立地を生かし、駅前と周辺の商業エリアをつなぐことで人の回遊を促す。
車中心からヒト中心への空間再編が進む中、店舗の活動が広場へとにじみ出すような開放的な空間を形成し、まち全体の連続性と賑わいの向上につなげる。沼津市が整備するまちづくり活動拠点や緑豊かな広場とも一体性を持たせ、日常的に人が立ち寄り、滞在し、交流できる場所を目指す。
飲食・物販店舗を整備、広場は約63平方メートル
整備区域は沼津市大手町三丁目1番1の一部で、面積は610.14平方メートル。建物は地上2階、鉄骨造とし、飲食店や物販店舗を設ける。建築面積は323.52平方メートル、延べ面積は505.61平方メートルとなる。
公共施設として63.37平方メートルの広場も整備する。資料に示された施設概要図では、1階部分に飲食店舗、上層部などに物販店舗を配置し、建物の間に広場を設ける構成としている。
10月21日の竣工を予定
事業は4月1日に着工し、10月21日の竣工を予定する。完成後は、沼津市やUR都市機構、民間事業者などが連携してエリアマネジメントを進め、駅前広場やまちづくり活動拠点を活用した継続的な賑わいづくりにつなげる。
沼津駅周辺では今後、鉄道高架化や駅前広場の再編など大規模な都市整備が進む。今回のプロジェクトは、その将来像を見据えながら、先行して駅前の過ごし方や人の流れを生み出す役割を担うことになる。